学校生活

 

 学校林では夏休みも9月中も、ずっとセンサーカメラが作動していました。しかしデータを回収してみると、シカの写真ばかりが撮影されていました。シカについては、集団で行動する雌ジカの方が撮影されやすい傾向にあるのですが、今回は雄ジカもたくさん写っていました。

 雄ジカには角が生えていますが、この角は毎年生え変わります。冬の終わり頃に角が落ち、その後、新しい角が伸びてくるのですが、最初は皮がついた柔らかい感じの角が伸びてきます。これがだんだん硬くなって、秋頃になると樹木に角をこすりつけて皮を剥がし、骨のような鋭い角が完成します。夏は角が伸びている時期で、今回撮影された雄ジカは、どれもまだ角に皮がついています。

 角は個体によって形や長さが違います。シカの角は「枝角(アントラー)」と呼ばれ、いくつかに枝分かれするのが特徴ですが、この枝分かれ数は年齢によって増えていきます。つまり、角がたくさん枝分かれしているほど、成熟した雄ジカなんですね。写真を見てもらえば分かる通り、今回撮影された雄ジカは色々な形の角が生えています。これはつまり、それだけの数の雄ジカが学校林に来ているということですね。

 それにしても、これだけ多くのシカが撮影されるのは、いかにも莵道高校の学校林って感じがしますね。