学校生活

 

 寒天培地を使って細菌を培養すると、大きなコロニーができて細菌の塊を見ることができるようになります。そんな細菌の検査キットを使って、手のひらや身の回りのものにどれくらいの細菌が付着しているのか調べてみました。

 使用したのは、特製の手のひら型培地とシャーレに入った普通の培地です。培地に手のひらなどを押しつけた後、恒温器に入れて、35℃で48時間培養します。

 手のひら型培地では、手を洗う前、水で洗った後、石鹸を使って洗った後、アルコール消毒した後、教室のドアを触った後など、様々なパターンで細菌を培養して調べました。ちゃんと手を洗ったつもりでも、意外と細菌は手についたままだったりで、部員達は驚いていました。

 シャーレの方では、硬貨や消しゴムなど身の回りにあるものだけでなく、スマートフォンの画面を触ることで指にどれくらいの細菌が付着するかというのも調べました。普段何も考えずに触っているものにも、たくさんの細菌が付着していることが分かりました。

 私たちが、如何にたくさんの細菌と一緒に暮らしているのか、今回の調査でよく分かりました。ただ、細菌といっても全てが悪いもの(病原菌)ではありません。特に手のひらにいる細菌は、ほとんどがヒトと共生している常在菌だと思います。細菌がついている状態というのは、実は当たり前の状態なのです。

 今回の結果は文化祭の展示で発表する予定です。莵道高校の生徒の皆さん、どうぞ科学部の展示場所に来てみてください。