今日のひとこま

丹後郷土資料館の本日
12345
2021/09/05

企画展のひとこま⑲ 答え合わせ

Tweet ThisSend to Facebook | by 丹資サイト管理者

企画展「うららの海の文化遺産-海と人の持続可能なつきあい方を考える-」が終了したので、「企画展のひとこま」⑥と⑦で出したクイズの答えを公表します。

まず、⑥の問題は、このお札の文字はなんと読むでしょうかというものでした。




この御札は舞鶴市浜の白糸浜神社で発行されたものであり、船の守り札とされます。
何が書かれているのかというと「やふねふたはしらのかみ(屋船二柱神)」とあります。
つまり、屋船句々能智(やふねくくのち)神と屋船豊宇気姫(やふねとようけひめ)神の二柱のことです。
神様の数え方は「柱」という単位が使われます。



続いて、⑦の問題は下の写真の漁具は何に使うものでしょうかというものでした。




答えは、モズクを採捕する漁具です。
モズクは人の髪の毛に似ていると言えば似ているようなかたちをした海藻です。
伝統的な専用のモズク取りもあるのですが、近年では100円ショップ等で購入したヘアブラシで代用する漁師さんも多いとか。
これが意外とよく採れるとのことで丹後の漁師さんの間で静かなブームとなっているそうです。

以上、企画展のひとこまクイズの答え合わせでした。


17:00
2021/09/05

企画展のひとこま⑱ 循環型社会について考える

Tweet ThisSend to Facebook | by 丹資サイト管理者

企画展「うららの海の文化遺産-海と人の持続可能なつきあい方を考える-」では、海洋プラスチックごみの問題について取り上げました。


ところで、下の写真にある筒状のプラスチック製品は何に使われるものか分かりますか?




答えは、牡蠣(かき)の養殖に使われるカキパイプと呼ばれる物です。

これは牡蠣の種苗を付着させるホタテ貝を海中に吊るす際、種苗同士が引っ付かないよう一定の間隔を確保するためにスペーサーとして用いられています。

このカキパイプですが、牡蠣養殖の盛んな地域などでは海洋ごみとして問題になっているようです。
漁師のみなさんもなるべく海にカキパイプを流出させないよう気をつけているそうですが、台風による風や波の影響でどうしても防ぎきれないことがあると言います。



スペーサーとして用いられているカキパイプ


続いて、京丹後市網野町掛津の琴引浜で採取した下のプラスチック製品は何に使われるものか分かりますか?
見覚えのある方も多いのではないでしょうか。




答えは、いわゆる醤油鯛(しょうゆだい)と呼ばれる物です。
主として醤油を入れる容器(液体調味料容器)であり、お弁当などに入れられます。

余談ではありますが、この醤油鯛を研究して1冊の本にまとめられた研究者がいます。
平成24年刊行時、兵庫県立人と自然の博物館学芸員をされていた沢田佳久さんです。

筆者は20年以上かけて100種近い醤油鯛を収集し、それを科、属、種の3つに分類するとともに、製造年代や製造会社等による違いや改良のあり様について詳しく分析しています。

本書によると、昭和30年代に発明された醤油鯛は、当時としてはいち早く使い捨てを想定して作られたプラスチック製品とのこと。
どうやら醤油鯛は使い捨ての文化が急速に浸透していく時代の中で普及した製品のひとつのようです。




今年6月、プラスチック資源の循環利用を促進することを目的として「プラスチック資源循環促進法」という新しい法律が成立しました(令和4年度施行)。


そのことと直接関係するわけではないのですが、今回の企画展の広報用チラシには、「丹後の海の文化遺産で循環型社会について考える」ことをキャッチコピーに掲げました。

丹後半島の漁撈用具等の文化財を通じて、循環型社会について考えたり、関心をもっていただくきっかけとなるような展示構成を工夫したのですが、いかがだったでしょうか。

今後も府民の皆様のニーズや今日的課題の発見・解決に寄与することができるような展覧会を企画できればと思っています。


14:04
2021/09/03

企画展のひとこま⑰ 海とつながる私たちの暮らし

Tweet ThisSend to Facebook | by 丹資サイト管理者

企画展「うららの海の文化遺産-海と人の持続可能なつきあい方を考える-」の内容について紹介します。

企画展を構成する3つのストーリー(コーナー)のうち、最後の3つ目は、題して「海とつながる私たちの暮らしを考える」です。


概要と展示資料は以下のとおりです。
概要】
 私たちの身近な環境から出たごみが河川を経由して海に至り、海洋ごみになる可能性がある。なかでもプラスチックごみは、劣化や衝撃等が加わることで形状が崩れ、回収が困難になる場合がある。5㎜以下に細片化したものはマイクロプラスチックと呼ばれる。これを誤食したプランクトンや小魚は大きな魚のエサとなり、その魚が私たちの食卓に上ることもあり得る。
 私たちの暮らしは食物連鎖によって海とつながっている。先人の暮らしの道具や今に伝わる伝統的な行事を通して、海とつながる私たちの暮らしのあり方や限りある天然資源を持続可能なかたちで循環させながら利用していくという循環型社会のあり方について考えてみよう。
 また、琴引浜ネイチャークラブハウスや京都府立海洋高等学校海洋科学科の取組みを参考に、プラスチックと人の持続可能なつきあい方についても考えてみよう。
〔以上、展示会場に設置した解説パネルより〕

このコーナーでは、海と関わりの深い丹後の祭り・行事や天然素材の漁具(糸玉・ノリブクロなど)を紹介しました。
また、琴引浜ネイチャークラブハウスの皆様が協力して京丹後市内で開催されている「裸足のコンサート」や海洋高等学校の生徒による由良川でのクリーン活動などについて写真とパネルで紹介しました。


展示資料】
丹後の紡織用具及び製品(刺し子・糸玉・海苔袋など)、宮津市長江のボンブネ用具、舞鶴市三浜のツクリゾメの作り物、裸足のコンサート〔写真〕、府立海洋高等学校の取り組み写真と文字パネルなど



展示風景


宮津市長江のボンブネ(盆船)行事 平成3年当館撮影


ビーチクリーン活動(京丹後市網野町) 令和3年当館撮影


12:56
2021/09/02

企画展のひとこま⑯ 森・川・海のつながり

Tweet ThisSend to Facebook | by 丹資サイト管理者

企画展「うららの海の文化遺産-海と人の持続可能なつきあい方を考える-」の中でトピックとして紹介した「森・川・海のつながり」について紹介します。

【概要】

 海岸近くの森林は、魚類にとって重要な役割を果たしているという。例えば、樹木の影が魚類にとって安息地となること、海面に落ちた枝葉が腐蝕して魚類の好む水中微生物が増加すること、森林中にいる昆虫類が風雨で海に落下して魚類のエサとなることなどがあり、魚類の繁殖をうながしているとされる。そのような森林は魚附林(Fish-Breeding Forest)と呼ばれ、古くから人々に保護されてきた。現在、多くの魚附林は、森林法に基づく保安林に含めて管理されている。
 持続可能な漁業のためには森林を保全することが必要であるとして、漁師による植樹活動(漁民の森づくり運動と称される)が各地で広がりを見せている。
 また、森林で培われた有機物や栄養塩類を海へ運ぶ役割をもつ河川や伏流水の役割も近年見直されはじめている。
〔以上、展示会場に設置した解説パネルより〕


魚つき保安林標識、令和3年撮影

魚附林としての青島(伊根町)、令和3年撮影


漁民の森づくり運動(宮津市上世屋)、昭和10年代撮影〔京都府水産事務所提供〕
10:24
2021/09/01

企画展のひとこま⑮ 住まいをつくり育てる

Tweet ThisSend to Facebook | by 丹資サイト管理者

企画展「うららの海の文化遺産-海と人の持続可能なつきあい方を考える-」の中でトピックとして紹介した「住まいをつくり育てる」について紹介します。

【概要】
 人工漁礁と称して原木や古い木造船、廃車のバスやコンクリートブロック等を海底に沈め、魚類が好む環境を人工的に作り出し、水産資源としての魚類の繁殖を促す取組みがある。人工漁礁は魚類にとって格好の隠れ家や産卵場となる。
 人工的に水産資源を育てる漁業として、養殖漁業と栽培漁業がある。養殖漁業は卵から大きく育って出荷するまで人工的な環境のもとで育てて水産資源とするものであり、栽培漁業は生存率の低い卵や稚魚の間だけ人工的な環境のもとで守り育て、外敵から身を守ることができるまでに成長したら海へ放流し、成熟したものを漁獲する漁業をいう。
 漁業は海洋生物を水産資源として一方的に獲るばかりでなく、守り育てるものもある。
〔以上、展示会場に設置した解説パネルより〕



舞鶴市田井の人工漁礁(原木魚礁)事業、昭和30年代撮影



由良川における稚鮎の放流、令和3年撮影
10:14
12345

京都府立丹後郷土資料館
〒629-2234 京都府宮津市字国分小字天王山611-1
TEL 0772-27-0230   FAX 0772-27-0020

 
   リンク    サイトマップ