現場の教員の
間違いやすい手話表現
「日本手話」と「日本語対応手話」は区別されることもありますが
聾学校の現場教員としては、
@様々なコミュニケーション手段を持つ子供達を目の前にして 、
どの生徒にも、伝わるようにしたいこと 。
A学校では、教科・日本語の内容を正しく伝える必要があること。
B健聴者がすぐに 「日本手話」 を使いこなすことは 難しいが、
できるだけ正確に意味を伝える必要があること 。
そこで、本校教員の間違いやすい手話表現を集め、
「この手話表現なら、簡単により正確に意味が伝わるのではないか」
という答を検討してみました。毎月このHPで発表したいと思います。
2006年4月の手話
まず、この文を手話で表してください。



次に、下の文をどのような手話で表しますか?
@ いつも 同じ |
A いつもちがう服を着ている。 |
B いつもとちがう服を着ている。 |
@の「いつも」ということばの手話として、
日が昇っては沈むことを表す手話(「毎日」)を使いますね。
Aの文章で、「毎日」の手話を使う時は、「ちがう」を複数回繰り返すことで「日によってちがう」ことを表すか、
あるいは「毎日+いろいろ」という手話で表す、というように工夫が求められるでしょう。
Bの文章で、「毎日+違う」という手話を使うと、
Aの「いつもちがう」とBの「いつもとちがう」のどちらを意味するか、あいまいになりますね。
そこで、「 いつもとちがう」を「普段とちがう」と言い換えてみました。
あるいは、「それまでとちがう」「いつもと雰囲気が違う」などと言い換えた方がわかりやすいかもしれません。
このように、その時伝えたいことは何かを考えて区別して表現する方が、
手話を読みとって勉強する子どもにはより正確に伝わると思います。