「高校生フォーラム・17歳からのメッセージ」(大阪経済大学主催)奨励賞受賞

「高校生フォーラム・17歳からのメッセージ」(大阪経済大学主催)において、スポーツ健康科学科2年 西口竜仁くんが奨励賞を受賞しました。

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○受賞作品 「少年時代」

 僕はいつもワクワクしていた。
 「何気ない1日」それが僕にとってはすごく楽しかった。朝7時に起床し、7時半に家を出て学校の朝礼5分前まで校庭でドッジボールをして遊んだ。授業でさえ、楽しいものであった。2時間目の終わりのチャイムと同時に中間休みにドッジボールをするためにボールとコートの早とり合戦が始まる。これは、毎回が「戦」だ。コートしかとれなかったクラスとボールしかとれなかったクラスの団結力は凄まじいものだった。気がつくと汗だくになりながらまた授業を受けていた。
 当時は好きな子もいてお昼は一緒にご飯を食べることもあった。それも楽しかった。
 放課後はよく公園で遊んだ。何をするにもすごく楽しくて、気づけば門限、そんなことも多かった。僕は、門限が人より早かった。家でゲームをするときも、習いごとをしているときも全部が全部楽しかった。もちろんお母さんや先生に怒られることもあった。それは楽しくないものだ。今振り返ると愛おしいものだ。
 僕は今高校2年生だ。少年の頃と同じように何気ない1日を送っている。しかし、「楽しい」と思えることが減ってきている。なぜなのだろうか。今世界各地でたいへんな事態が起きている。そのため僕は家に籠りっぱなしだ。ふと気がつけば、スマホを触っている。僕のあの頃の何もかもが楽しいと思える「心」はどこにいってしまったのだろうか。僕はそのこたえを探し続けている。


○「少年時代」という題で書こうと思ったわけ
 何を書こうかと思って自分を振り返ったときに、特段これを書きたいという節がなく、自分の少年時代のことをそのまま書くことにして先にタイトルを決めました。しかし書いているうちに着眼点が変わり、今の自分との違いに気づきました。それは「感受する勇気が」今の自分にはないという点でした。だから本当は「感受する勇気」という題にした方が内容的には合っていてよかったのではないかと思っています。

○作品の内容に関して
 少年の頃の自分は、今の自分と比べて感受性は乏しいものの、感受する機会というのは多かったと思います。今の自分は、現状のままが一番楽で変化することも怖がって、変化することなく足踏みしているので、自分を見つめ直して感受する勇気を持つことを大切にしたいというメッセージです。

○受賞した感想
 まさか自分が受賞するとは思っていなかったので驚きました。友人や家族も同様に驚いていました。
 自分の書いた文章を目にとめていただいたことを嬉しく思います。タイトルと内容をもう少しリンクさせてかけたらよかったと思います。感受しようとする勇気、つまり自ら新たなことに挑戦しようと思ったり、未来の自分が過去の自分を振り返ったときに変化したなと思えるような努力をしていきたいと思います。

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