おもてなし隊の皆さんへ 【 2021/01/31 】

★「令和2年度全国高校生伝統フェステイバル」は、12月12日(土)に茶道フェステイバル、13日(日)伝統芸能選抜公演を実施することができました。
 今年の、全国伝統文化フェステイバルは、全国公演はYouTube配信、京都と全国の高校生の交流はリモートで行いました。従来とは違った形態での開催でしたが、全国で伝統文化に取り組む生徒たちの想いや、京都府の高校生の歓迎の気持ちがよく伝わり、とても温かい雰囲気のフェステイバルとなりました。高校生同士の交流がこのフェステイバルの核であると改めて強く再認識できました。
 その中で、京都府の高校生のおもてなし隊の皆さんが、当日までの準備や運営で、頑張ってくれたからこそ、素晴らしいフェステイバルになりました。本当にありがとうございました。

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おっきー短足(HP用).jpg★おもてなし隊の皆さんへ「高文連会長 吉川校長先生」のメッセージを掲載します

 皆さん、こんにちは。寒い日が続いています。お元気ですか。

 下見会の日に、「今日、鴨川にユリカモメを見ました」というお話をしました。まさに冬到来の日でしたし、クリスマスのイルミネーションも北山にはありました。今朝の鴨川にも、ユリカモメたちが優雅に空を飛んでいました。しかし、今、ロウバイも満開でよい香りですし、土手にイヌフグリが咲いているのを見つけました。確実に春の足音が聞こえてきています。

 昨年、新型コロナウイルス感染症で3月に学校が臨時休業となった頃から、早いもので、春夏秋冬が過ぎ、春の訪れと共に、1年となります。皆さんにとっては、大変な1年間でした。今年の伝フェスのパンフレットにも書かせていただきましたが、6月に部活が再開されたとき、生徒の一人が「一週間前から楽しみにしていた。部活が出来て、いつも通りの学校生活が送れることが嬉しい」と言ってくれた言葉がとても印象的で、生徒も教職員もみんなが『あたりまえの日常生活』がいかにかけがえのない、大切なものであるかを実感した日々でした。

 高校時代は、授業等を通して学力をつけ、部活動や学校行事を通して人間的に成長することができる大切な時期です。この状況の中で、授業、部活動や学校行事を行っていくのは、制限ある中、大変でしたが、各高校においても、一つ行事を実施出来たときは、きっと感動があったことでしょう。そこには、何よりも生徒・保護者・教職員の協力があったからこそだと思います。イタリア大統領の「生きていれば、経済のどん底からも必ず立ち上がる。物事の重要さの順位を肝に銘じ、弱い人を守り、他人への責任を果たしましょう」という言葉が身にしみました。

 夏ぐらいから、部活動では、代替大会等が行われ始め、『全国伝統文化フェステイバル」についても、開催に向けた検討を重ねた結果、今回の全国公演はYouTube配信、京都と全国の高校生の交流はリモートで行うこととなりました。いつもとは違う役割となったので、おもてなし隊の皆さんにとっても大変なことが多かったと思います。ですが、全国公演を配信するだけでなく、高校生同士の交流がこのフェステイバルの核だということを改めて強く再認識できました。私も会場で見ていて、とてもあったかい雰囲気のフェステイバルでした。それは、全国の高校生の頑張りと、京都の歓迎公演の頑張り、そして、何よりもおもてなし隊のみなさんの頑張りのおかげだと思います。

 総括アンケートでは、『インタビューは貴重な経験で、生徒の自分も成長を感じられた』『自分の学校ではできないような活動ができた』『おもてなし研修会の成果を発揮することができた』『今後の人生に活きる研修でした』『やり終わった後には充実感がありました』『いいものができてよかった』というすてきな感想がたくさんあり、感動しました。また、『堂々とされており、感心しました。同じ高校生ですが、格好良いと感じました』という感想には、さまざまな高校の生徒のコラボだからこそ感じる瞬間があったのだと思います。

 私も、おもてなし研修や、下見会、そして当日の朝、終了時に皆さんに話をする機会がありましたが、一人一人が成長し、また和気藹々の関係を築かれ、まさに「チームおもてなし隊」でした。皆さんが頑張ってくれたからこそ、この状況の中で、京都では、この伝フェスを開催することができました。人間的なあったかい雰囲気で作り上げたことは、素晴らしいです。まさに奇跡だと思います。高校生のもつ力、可能性を実感できたことは、本当に嬉しいことでした。是非、各校で、このおもてなし隊の伝統をつないでいただき、来年度の第10回となる、記念すべき伝フェスをみんなの力で盛り上げていってほしいと思いますし、皆さんならできると思います。楽しみにしております。

 最後になりますが、改めて皆さんに「ありがとうございます。素晴らしいおもてなし隊でした。」と大きな声でお伝えしたい気持ちで一杯です。本当にありがとうございました。また、皆さんにお会いできます日を楽しみにしていますし、これからの皆さんのますますのご活躍を期待しています。


                     京都府高等学校文化連盟会長
                     京都府立鴨沂高等学校
                     校 長  吉 川  孝