本校は平成22年度から文部科学省より「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受け、研究開発事業に取り組んでおります。つきましては、本校自然科学科2年生が取り組んできた課題研究の成果を発表する「令和4年度 SSH課題研究発表会」を下記のとおり開催いたします。多数の皆様方に御参加いただき、御指導、御助言を賜りたく御案内申し上げます。
1 日 時 令和5年1月28日(土) 12:00~16:00(受付11:30~)
2 会 場 京都市呉竹文化センター
〒612-8085 京都府京都市伏見区京町南35−1
近鉄・京阪「丹波橋駅」下車徒歩1分、またはJR「桃山駅」下車徒歩15分
3 発表者 自然科学科2年生(全員)
4 スケジュール(予定)
11:30~11:50 受付
12:00~12:10 開会行事(挨拶・来賓紹介)
12:10~13:10 口頭発表(6班)
13:10~13:20 休憩
13:20~14:20 口頭発表(6班)
14:20~14:30 休憩
14:30~15:30 口頭発表(6班)
15:30~15:40 口頭発表(高知小津高等学校)
15:40~16:00 閉会行事(講評)
5 参加申込みについて
下記URLまたはQRコードから、令和5年1月20日(金)までにお申し込みください。
参加料は無料です。
URL:https://forms.gle/4U5LqyGNoBddSnrp9
6 問合せ先
京都府立桃山高等学校 〒612-0063 京都市伏見区桃山毛利長門東町8
TEL 075-601-8387 FAX 075-601-8388
7 その他
会場には駐車場・駐輪場がございません。公共交通機関を利用してお越しください。
11/26(土)京都大学防災研究所宇治川オープンラボラトリーへ本校自然科学科の1年生が訪問しました。
宇治川オープンラボラトリーは、さまざまな防災研究に関する実験装置を備えた、世界でも類を見ない大型実験研究施設です。ここでは、実際の災害で起こりうる場面を想定し、水害の恐ろしさを体験的に学習することができます。今回の訪問では最先端の防災研究について説明を受け、実際に災害時の状況を体験しました。30㎝ほど床上浸水するだけでドアが開けられなくなる体験や、氾濫水が流れ込む水流階段を上がることがとても大変であることを体験をしました。さらに、津波の実験装置を見学することで、災害の恐ろしさを肌で感じることができました。
11月4日(金)、自然科学科3年生を対象にSSH事業「植物の簡易組織培養」講座を実施しました。
胡蝶蘭やシンビジウムなどのランの仲間は種子から栽培することが難しく、組織培養の手法を用いて栽培されています。組織培養とは植物の組織や種をフラスコや試験管のような容器の中の寒天培地(MS培地等)で培養し、分化させて植物の苗を育てる手法です。この組織培養の一般的な手法は、オートクレーブで加熱滅菌し、クリーンベンチや無菌箱を用いて無菌操作を行わないと、細菌やカビにやられてしまいます。この手法は手間がかかり、しかもお金のかかる手法です。
京都教育大学 名誉教授 梁川正先生の「植物の簡易組織培養」では、市販の殺菌剤(キッチンハイター等)と市販の肥料(ハイポネックス等)を混ぜた寒天培地で滅菌や無菌操作を簡易におこなうことができる手法です。実際に生徒達が体験し、シンビジウム等の組織培養した物を持ち帰りました。
10月中旬から11月上旬にかけて、3年生普通科・自然科学科 物理選択者の6講座を対象に京都教育大学名誉教授の沖花先生にIH調理器のしくみを調べるための実験実習を実施していただきました。IH調理器にアルミホイルをドーナツ状にくり抜いたものを置き、スイッチを入れると、アルミホイルが浮き上がります。なぜ浮いたのかを考えることで、IH調理器の仕組みを予想します。また、鉄釘を磁化させ、ひもでつるすと3次元の方位磁針となり、これでIH調理器のプレート上の各部分の磁場を調べます。ストローにリード線を巻いた豆電球を使って明るくなる場所や向きを探索することによって磁場が変化していることを理解し、IH調理器の構造を考えます。生徒達はとても楽しそうに実験に取り組んでいました。
9月29日(木)に自然科学科2年生を対象に、総合地球環境学研究所 所長の山極壽一先生による講演会を実施しました。山極先生は第26代京都大学総長であり、人類学者、霊長類学者にして、ゴリラ研究の第一人者であると聞けばご存じの方も多いのではないでしょうか?
講演のタイトルは「コミュニケーションの進化と科学する心」です。山極先生の学生時代のエピソードや、ゴリラの研究を通して人類の進化を探る研究、山極先生の科学に対する思いなど、生徒の好奇心を多岐に渡って刺激するとても壮大な内容でした。90分の講演が終わると生徒から熱心な質問が相次ぎ、あっという間に質疑応答の時間は終了しました。山極先生は生徒の質問に丁寧に回答していただき、生徒はとても満足した様子でした。講演会終了後は全員で記念写真を撮影しました。撮影後も山極先生に必死で質問する生徒の姿も見られました。
生徒は現在、課題研究の真っ最中です。山極先生の講演を聴くことで、自分の研究を俯瞰して見つめ直す良い機会になったと思います。来年1月末に行われるSSH課題研究発表会に今回の講演会の成果が表れることを期待しています。
山極先生、ありがとうございました