1年生「弾きがえる」作)久留島 武彦 子どもの未来社
音楽の大すきな三きょうだいがバイオリンを弾いていると、音楽の大すきなかえるが池から出てきて、たのみました。
「うちに来てバイオリンを弾いてください」さてさて、どうなることでしょう……。

三人兄弟の兄たちはカエルを馬鹿にし 末っ子はカエルの気持ちがわかって・・・という昔話によくあるパターンですが 子どもたちに身近なカエルが登場するし、今の季節にもぴったりだと思い読みました。
作者の久留島さんは明治・大正・昭和にわたって「信じあうこと」「助け合うこと」「違いを認めること」などの教えを語り聞かせた教育者で 「日本のアンデルセン」と言われた人だそうです。
このお話は120年以上昔に書かれた作品ですが、今読んでも古さを感じさせません。
みんな静かに聞いてくれていたけど 1年生にはちょっと長いお話だったかなぁ・・・。
2年生「1000000ぼんのぶなの木」作)塩野 米松 ひかりのくに
1000000本のブナの木やまに、人間の子どもが忘れていった一枚のバンダナが落ちていました。森に冬が来て、そして春が…。
図書コーナーのテーマになっている村上康成さんの絵です。
登場する動物たちも 図書コーナーのあちこちにいますよ。

面白い、とか 不思議なお話とかではないのですが お話に合わせた音楽が生演奏で流れていて 電子黒板で絵も見やすかったので ちょっとわくわくしながら聞いてくれていたようでした。
ゆったりとしたキーボードの音楽にのせて 森の季節が移り変わっていきます。
電子黒板に大きく映る絵を みんなじーっとみつめて 絵本の世界にはいってくれていました。
3年生紙芝居
「おやゆびひめ」作)アンデルセン 童心社
こどもがほしいと魔法つかいにたのんだ女の人に、
親指ほどの大きさのかわいい女の子がさずかりました。
花の中から生まれた親指ほどの大きさのおやゆびひめ。
かえるにさらわれたり、ケガをしたつばめを助けたりして旅を続け、最後は王子様とめでたく結ばれて幸せに暮らします。

誰もが知っているお話だと思っていたのですが、知っている人を聞いてみたら 数人でした。
おやゆびひめの誕生から結婚まで どんどん話が進んでいくので 面白く聞いてもらえたのではないかと思います。
4年生「へいわってすてきだね」作)安里 有生 ブロンズ新社

2013年の6月23日 沖縄「慰霊の日」の沖縄全戦没者追悼式で朗読された「平和のメッセージ」です。
日本の一番西にある小学校、沖縄県与那国町立久部良(くぶら)小学校1年の安里有生(あさとゆうき)くん(6歳)が書いた詩に 長谷川 義史さんが絵を添えました。
「ぼくがラーメンたべてるとき」作)長谷川 義史 教育画劇

ぼくがラーメンたべてるとき、地球の裏側でなにがおこってる?
世界の子はなにしてる?
遊んでる、働いてる、倒れてる…。
長谷川義史が世界の子たちへ平和への願いをこめた絵本です。
平和を願う今だからこそ 読んでほしい絵本なので 5年生、3年生に引き続き読みました。
5年生「ひろったらっぱ」作)新見 南吉 新樹社
戦争で手柄を立てようと出掛けた男が、途中で戦争のために田畑を荒らされた村人の姿を見て、戦争に行くのは止めて、復興の手助けをする…。
新美南吉が言論弾圧の強まる暗い時代に抗して 1935年(昭和10年)大学の4年生の時に書かれた書いた絵本です。

新見南吉さんの絵本を読みます、といったら わぁっと喜び(?)の声が上がりました。
ごんぎつねを国語でならうので 新見南吉さんのことをみんなよく知っていたからでしょうね。
今もまだ戦争が続いていますが このお話の人のように はやく戦争をやめてほしいものです。
6年生「きつねのテスト」作)小沢 正 ビリケン出版
全問正解すると、誰も見たことのない、素敵な女の子に変身できるのです。
あなたも、きつねのテストを受けてみませんか?

きつねの出すへんてこなテストと不思議な雰囲気は なかなか面白いのですが 6年生ともなると みんな黙って静かすぎるほどに聞いてくれています。
ほんとは
「すきなひと」作)桜庭 一樹 岩崎書店

絵も幻想的で美しく 受け取り方が人それぞれの この絵本を読もうと思っていたのですが あまりにも不思議な世界観なので もう少し大人になってからのほうがいいのかなぁ・・・と思いやめました。
図書室においておくので興味のある人は読んでね、と
作者の絵本に込めた思い
「絵本なら、厚さ5ミリの紙の束に、「世界のすべて」を魔法のように閉じこめることができる。そう信じ、わたしなりの大河ロマンを323個の文字に圧縮しました。
そして嶽まいこさんの絵に託しました。
いま、気分爽快です。」を紹介しました。
コロナ渦ということで みんな机に向かって椅子に座り 距離をとっているので よけいにこどもたちの反応が少なくわかりにくく 残念です。
以前のように 絵本のそばにみんなが寄って 和気あいあいと読める日が戻ってくることを願っています。