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図書室から本のこと、読み聞かせのこと、言葉にかかわる話題などお伝えします!!
 

日誌

図書室からのお知らせ
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2022/11/21

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「アベコベさん」
作)フランセスカ・サイモン     文化出版局

アベコベさん一家は、きまって真夜中に起き、パジャマに着替えて夕食のため2階へと上がります。
すべてがさかさまなアベコベさん一家。世の中には、いろんな人がいるんですね。



1年生の読み聞かせに何を読もうかと考えていたら 2年生の娘がおすすめしてくれました。
「アベコベ」という言葉を知らなかった1年生ですが、表紙の絵を見て「さかさま」「はんたい」ってこと、と すぐにわかってくれて 読み始めました。
子どもたちにはこのアベコベが みょーに面白いようで アベコベをいっぱい発見して とっても楽しんでくれていました。
電子黒板に絵を映してみてもらったので みんなにしっかり見てもらえて それもよかったと思います。

2年生
「ろくべえまってろよ」
作)灰谷 健次郎    文研出版

たいへんだ! 犬のろくべえが深い穴の中に落ちてしまった。
早く助け出さないと死んでしまうかもしれない。どうしよう! 
子どもたちは救出大作戦に……。

 

40年以上も前の絵本です。
保育所で読んでもらっているかな、と思いましたが 知っている子は3人ほどでした。
全体的にトーンが薄暗く こどもが描いたような絵なのですが だからこそ こどもたちの目線や心情が よく伝わってくるように思いますが 聞いてくれていた当の子どもたちはどうだったかな?
しーんと とっても静かに聞いてくれていましたが・・・。

3年生
「グリドン グリドン」
作)宮西 達也    ひかりのくに

すごーくぐうたらな王様が「グリドン グリドン」と唱えると、何にでも変わる魔法のドングリを持つ猫をつかまえました。
王様は魔法のドングリを猫から取り上げて、城からみんなを追い出し、好き放題に一人で暮らしていました。
でも、だんだいい寂しくなってきたので、猫の姿に変身して町へでかけていきますが…

 

昔話だと 人間に戻れなかった王様は 城を追い出されたり 最後はひどい目になって「楽ばかりしてはいけない」というような教訓で終わりがちですが なんとこのお話は「ぐうたらは さいこうのさいこう」で 終わるんです。
笑っちゃいますね。
なんとなく頭に残るこの呪文。あとで3年教室の前を通ると「グリドン グリドン」と口ずさんでいる声が いくつも聞こえてきました(笑)

4年生
「天女銭湯」
作)ペク・ヒナ    ブロンズ新社

少女・ドッチのすむ町には、ふるーい銭湯があります。
ともだちはみんな、新しいスパランドに行くけれど、ドッチは、大好きな水風呂と、あかすりのあとに買ってもらえるヤクルトをたのしみに、きょうも長寿湯にかよいます。
いぬかきしたり、水泳選手の真似をしたり、水風呂で遊んでいると...「なんや、このばあちゃん どっからでてきたん!」
 はごろもをなくしたという、天女があらわれた!
  
 

まず 表紙のインパクトがすごいですよね。
ブサカワ、とでもいうのでしょうか ドッチやお母さん、天女の表情のリアルさに大人は目が離せなくなるのですが もしかして 子どもたちには 不気味に映るのかも?
笑うでもなく 妙な静けさでした。  
担任の先生は「面白い話ですね」と 言ってくれましたが・・・。

5年生
紙芝居「セロ弾きのゴーシュ」
作)宮沢 賢治   童心社

ゴーシュはセロの音があわないと楽長にいわれ、一人水車小屋に帰って練習することにしました。
すると、毎晩動物があらわれて…。

 

宮沢賢治の代表作ですが 誰も読んだことがないようでした。
宮沢賢治の作品は原文のままだと古典的な言い回しもあり、長すぎたりと なかなか読み聞かせで読むには難しいのですが この紙芝居は読みやすい脚色で、子どもたちにもわかりやすいと思います。
6年生の国語で 宮沢賢治を扱ったときに このお話を紙芝居で見たことある、って 思い出してくれたらいいですね。

6年生
「へんてこはやくちことば」
作)新井 洋行     小峰書店

駅などで見かける電車のマーク。
いつもはだまっているけれど、たまにはたくさんしゃべりたい?! 
電車のマークが左右のページに3つずつ並んで「でんしゃ ごとごと みごとごと あわせて ごとごと むごとごと」。
楽しい「へんてこはやくちことば」です。

 

その後もページをめくるたびに、信号機ありのマーク、赤まるに斜線の禁止マークなど、いろんなマークが登場します。
そこにリズムカルでユーモラスな「へんてこはやくちことば」が添えられ、挑戦できるようになっているので 声に出して読みたくなります。
幼児絵本のようですが 日常目にするマークがいろいろ載っていています。
この絵本を読んだ後は、マークへの興味がわいて、今まで目に留めることのなかったものが気になり出すかもしれません。
目で楽しみ、声に出して楽しみ、見つけて楽しみ、想像して楽しむ。
日常生活とつながって、いろんな楽しみ方のできる一冊です。

と 楽しくリラックスしてもらった後は 気分を変えて 落ち着いて聞いてもらうお話

「バスが来ましたよ」
作)由美村 嬉々     アリス館

全盲になった男性が、小学生に助けられながら続けた、バス通勤。
「バスが来ましたよ」その声はやがて、次々と受け継がれ…。
小さなひとこと、小さな手。でも、それは多くの人の心を突き動かした。
小さな親切のリレーの物語。

 

実際にあったお話が絵本になりました。
さきちゃんをはじめとする小学校の子どもたちは、自発的に山崎さんへの声かけを引き継いで、続けていたそうです。
また、さきちゃんが通っていた学校と山崎さんが交流する中で、さきちゃんよりも先に山崎さんを支えてくれた児童がいたことや、いつも助けてくれる子がお休みのときは、別の子が助けてくれていたこともわかったそう。
思いやりのバトンを渡し続けてきた子どもたちの優しさ、そしてその親切に支えられた山崎さんの幸せな気持ちを、ぜひ絵本でかみしめてください。

09:20 | 読み聞かせ
2022/11/14

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「みんなのくまくまパン」
作)西村 敏雄   あかね書房

“くまくまパン”は大人気のパンやさん。
ある日、くまさんたちは、かばの王さまにたのまれて王子さまのためのパンをつくることに。
くまさんは大きなクリームパン、しろくまさんは長ーいソーセージパンをつくります。
おいしそうなにおいが広がり、お城のまわりにこどもたちが集まるほど。
けれども、王子さまは食べてくれません。
そのとき、お城の外から声が聞こえてきて…。
どうぶつの国のお城でくまのパンやさんたちががんばります。

 

窓の外からのぞいている 動物たちがすこしづつ増えていることに気がついたみんなは 「あっ! また増えた」と しっかり絵を見てくれています。
そして いろんなパンが出てくる場面は「ぼくだったら こんなパン」とか みんな楽しそうに 想像していました。
とっても 盛り上がって 楽しく読めました。

2年生
「つきのばんにん」
作)ゾシエンカ       小学館

新しい「つきのばんにん」に選ばれたシロクマのエミールは、森の生き物たちにとってなくてはならない月の光を守るため、毎晩かかさず月のお世話をしていました。
ところがある日、エミールはおかしなことに気がつきます。
なんとお月さまが、どんどん、細く、うすくなっていくのです!
あの手この手でまん丸に戻そうとするエミールですが、月はどんどん細く、まるで糸のようになっていきます。
はたして、お月さまは元どおりのまんまるに戻るのでしょうか。

 

先日 皆既月食があったので やっぱり 月の絵本かな と思い選びました。
月の満ち欠けの話をしたら ちょっと?な顔をしていたので まだ 2年生では習っていなかったか!
大人になったら当たり前の月の満ち欠けも ふと気が付くとだんだん細くなったり また太ってきたり・・・は 不思議なことですよね。

3年生
「7日だけのローリー」
作)片山 健     学研

迷子の犬の飼い主を探す間だけ という約束で面倒を見る、見つからなかったら保健所へ・・・と 言っていたお父さんも だんだん情がわいてきて 家で飼おう、と いうことに。

 

昔は 捨て犬や捨て猫もよくあったので 実際に こういう経験をした親世代は多いのではないかと思います。
7日後、飼い主が現れて 犬も飼い主も喜ぶ姿を見たら これでよかったんだけど やっぱりちょっと寂しい・・・そんな気持ちが 淡々とした文章ながらも きちんと伝わってきます。

4年生
「うろおぼえ一家のパーティー」
作)出口 かずみ    理論社

とある一家は、家族全員、揃いも揃ってうろおぼえ。
まもなく誰かの何かのお祝いの日なのですが、いざパーティーを開こうとすると、誰の何のお祝いだったか?…やっぱりうろおぼえ。
けれどお祝いしたい気持ちは本物なのです…。

 

最初に あんまり覚えられないあひる一家の話だよ、とは 言ったのですが「うろおぼえ」って言葉 もしかしたら知らない人もいたかもしれませんね。
最初のページで 壁に貼っている張り紙の内容が、変わっているなと思ったら、伏線だったり あちらこちらに気になる答えの片りんは転がっているのだけれど、気がついたでしょうか?

5年生
創作「安じいのいろり昔話」
作)大萱 安雄

自分で作った 創作話を聞いてもらいました。

昔は囲炉裏が家の中心で 囲炉裏を囲んで一家だんらんがあった。
テレビやラジオもない時代には 囲炉裏の煙のでかたで 明日の天気を予測したり、
家族みんなが集まって いろんな話をしていたのが 次第に テレビが中心になり、個々にゲーム機やスマホなどを持ち 部屋も別々・・・。
というような内容を 昔話風に語りました。

読み聞かせ終了後に図書室で 節分の日には 柊の葉を囲炉裏にくべて 1月から12月の月ごとの天気を占った、という話を聞いて 美山の大人でも知らなかったという人や懐かしいという人などいて 盛り上がりました。

6年生
「うまれかわったヘラジカさん」
作)ニコラス・オールドランド     クレヨンハウス

ヘラジカさんは、友だちがあそんでいても、なんだかんだ理由をつけて、あそびません。
でも、「ぼく、このままでいいのかな?」と悩みはじめ、思い切ってヨットで旅に出ます。
家を離れ、少しずつ変わりはじめたヘラジカさんは……。

 

「まずは じぶんを 好きになってください。そこから すべてが はじまります。この ヘラジカさんが そうなれたように!」という 本の帯のことばを伝えてから 読みました。
6年生には 易しすぎるお話のようですが 意外と真剣に聞いてくれていたようでした。
何をするにも「めんどくさい」とか「わからん」といいがちな子どもたちに「なんにも わからないなら なんでも やってみよう」そうすれば こんなにも楽しくできる ってこと お説教っぽくならずに伝えられる絵本かな、と 思います。
「人生を希望に変えるニコラスの絵本」があと2冊あるので 紹介しました。

 

09:21 | 読み聞かせ
2022/11/07

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「くつやさんとおばけ」
作)いわさき さとこ    BL出版

さびれた通りのくつやさんにやってきたのは、おばけのちょうちんこぞう。
アスファルトで足をいためてかわいそうに思ったくつやさんは、くつぞこがやわらかい、合ったくつをはかせてやります。
すると次の日、今度はてんぐがやってきて……。
くつやのおじいさんと、おばけたちの交流を描いた心あたたまる絵本です。

 

怖いもの見たさもあるのかな 低学年はおばけ好きな子 多いですよね。
「みんなは どんなおばけ知ってる?」と きいてみると みんな口々に いろんなおばけを教えてくれて 大賑わい(笑)
収まりそうもないので 「はじまるよー。せーの」というと 
「く つ や さ ん と お ば け!」と 声を合わせてタイトルを読んでくれました。

つぎつぎとあらわれるおばけたちも魅力的。
みんなの知っているおばけもたくさん登場して うれしそうでした。
コロナ禍で人気の出た アマビエも知っていました。

2年生
紙芝居「マッチうりのしょうじょ」
作)アンデルセン    童心社

大晦日の雪の夜、貧しい少女がマッチを売り歩いていました。でも1本も売れません。
凍えた少女がマッチを1本すってみると暖かな炎が見えました。2本目3本目。
最後には天国のおばあさんの姿が見えました。そして翌日の朝、少女は…。 



救いのない結末で さみしい気分になってしまったかな。ごめんなさい。 
月曜の朝に読むには どうかな・・・と 思ったのですが 世界の名作といわれる昔話を知っていてほしいと思い 読みました。

日本の昔話は めでたしめでたし で終わるものが多いなか 外国のお話は 残酷だったり悲しいままで終わるものが結構ありますよね。
アンデルセン童話が 子どもだけでなく大人をもひきつけるのは 人生と同じように 明るく楽しい部分と同時に、暗い部分や残酷な面も あわせもっているからなのかもしれません。


3年生
「あおのじかん」
作)イザベル・シムレール   岩波書店

太陽がしずみ、あたりがまっくらになるまでのひととき、空の青色はだんだんと深まっていきます。
水色から濃紺へうつりゆく空のしたでは、アオカケスやコバルトガエル、ナガスクジラなど、さまざまな青い生き物たちが夜をむかえる準備中です。
ながめていると心がしんとおだやかになる、とくべつな「時」を味わう美しい絵本です。

 

絵本のスライドショーも電子黒板に映して 音楽付きで読みました。
朝の始まりにぴったりの さわやかな音楽から始まって カエルや小鳥の鳴き声の効果音もはいり だんだんと 落ち着いた音楽へ。
淡々とした詩的な文章ですが 印象的で美しい絵と 素敵な音楽で 読んでいても引き込まれていくようでした。

4年生
「二平方メートルの世界で」
作)前田 海音    小学館

札幌に暮らす小学3年生の主人公は、生まれたときから脳神経の病気で入退院を繰り返している。
入院するとしばらくベッドの上での生活となる。お母さんは一緒にいてくれるが、放射線を使った治療のときは、ガラスを隔てて別々になる。
家ではお兄ちゃんが鍵っ子になる。申し訳ない気持ちだ。どうして自分だけが病気なんだろう・・・。
そんなある日、海音ちゃんは、病室で大発見をする。わたしはひとりぼっちじゃなかった! 

 

実在の小学3年生が書いた 「子どもノンフィクション文学賞」の大賞受賞作品が絵本になったことを話すと「えーっ すごっ!」という反応。
面白おかしいお話ではないけど 自分たちと同じくらいの子が書いたということもあってか しっかり聞いてくれていたと思います。

5年生
「ひみつのカレーライス」
作)井上 荒野     アリス館

 

先週3年生でも読まれていたとは知らず お話のおもしろさと 絵も見やすく 何より登場する犬が気に入って選びました。
5年生には ちょっと幼すぎるかな、とも思ったのですが 単純におもしろいお話に表情も和らいで 心が軽くなっている様子だったので ほっと うれしくなりました。

6年生
「はじまりのうた」
作)マイケル・J・ローゼン    くもん出版

渡り鳥のローザは、自分のほっぺたと同じあかい色をした、〈ほっぺのはな〉が大好き。
秋になり、たびだつときがきても、〈ほっぺのはな〉の種をはなそうとしません。
渡りの途中、つかれて川に落ち、仲間とはぐれたローザは、犬のミールと、飼い主のアンナに助けられ ミールとアンナの家で、〈ほっぺのはな〉を育てながら、みないっしょに冬をすごし、春をまつ・・・。

季節のめぐりとともに訪れる出会いと別れを、すいこまれるほどに繊細な絵と、ふっくらとやわらかなことばで描いています。

 

卒業まで あと数か月。
卒業しても ほぼ 同じメンバーで中学に進む美山の子どもたちにとって この時期に劇的な出会いと別れを経験する子は少ないのかもしれません。
それでも こういう気持ちをわかる人 想像できる人になってほしいなと思いました。
仲間との旅立つ気持ちや 別れの寂しさ 応援する気持ち など 言葉にはできなくても なんとなくそういう情感を この絵本を通じて感じてもらえたらうれしいです。
09:36 | 読み聞かせ
2022/10/31

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「ぼくがラーメンたべてるとき」
作)長谷川 義史    教育画劇

 

全学年 この絵本を読もうと思い 今日の1年生でコンプリートです。
1年生なので 最初のラーメンのくだりから 「どんなラーメンがみんなは好きかな?」などと やりとりをしながら楽しく進めました。
紛争の場面では 1年生でも「ウクライナ」という言葉が聞かれました。
平和な日常を過ごしているみんなと同じ地球上の先に 貧困や紛争にまきこまれているこどもたちがいるということを 真剣に想像してほしいと思います。

2年生
「はちうえはぼくにまかせて」
作)ジーン・ジオン     ペンギン社

夏休み、お父さんの仕事が忙しくて どこへも旅行に行けない少年トミーは、近所の人たちの鉢植えを預かって世話をするアルバイトを思いつきます。
預かった鉢植えの植物たちは トミーの上手なお世話のおかげで、ぐんぐん成長し、家の中はまるでジャングルのよう。
ある日、植物が育ちすぎて家を壊してしまう夢を見たトミーは、図書館から本を借り、剪定の仕方を学びます。

 

楽しそうに鉢植えを育てる子と、迷惑そうなお父さん。
イヤな顔をしながらも「やめろ!」と言わないところが、いいですね。
お家にも鉢植えがあったり 植物を育てるのは学校でみんな経験しているので 身近なお話といえるかな?
ただ水や肥料をやるだけではなく、剪定して育てて行くのを思いつくところが、賢いというか おとなな感じですよね。
みんな とっても静かに聞いてくれていました。

3年生
「ひみつのカレーライス」
作)井上 荒野     アリス館

直木賞作家、井上荒野さんのはじめての絵本です。
カレーライスを食べていると、口の中から種が出てきた。
種をうめると、やがて芽が出て…。
おいしいカレーの香りが、ただよう おもしろくて アットホームな絵本です。

 

急遽 ピンチヒッターではいったのですが、読み終えて 拍手をしてもらい 「ありがとうございました」と お礼を言われ とっても すがすがしい気持ちになりました。
地域の方と こういう交流ができていることは 素敵なことだなぁと 改めて思いました。

4年生
「どんぐりの木」
作)亀岡 亜希子    PHP研究所

今年はじめて実をつけたどんぐりの木は、自慢のどんぐりを食べてもらうことを楽しみにしていました。
ところが、どんぐりはまだ青かったため、一口食べたリスに「まずい」と言われてしまいます。
そうとは知らず、どんぐりの木は自信をなくし、やがてどんぐりをつけなくなってしまったのです。
数年がすぎたころ、1匹のリスがどんぐりの木に家を作ろうとやってきました。
すると、どんぐりの木は「リスなんて嫌いだ」と、リスを穴から追い出してしまいます。
それでも、このどんぐりの木を気に入っていたリスは、掃除をして、ペンキをぬって……せっせと素敵な家を完成させました。
そんなある日、お客のリスたちが「この木はどんぐりをつけないし、つけてもまずいらしい」と言います。それを聞いたリスとどんぐりの木は……。

 

秋になると 美山の山の色が美しく こういう秋色の美しい本が読みたくなります。
まるで美山の山を描いたような1ページ目です。

固く心を閉ざしたどんぐりの木に、リスはただ幸せそうに過ごす姿を見せるだけ。
でも無理に説得させようとしたり、怒ったりするよりも、どんぐりの木にとってはそれが何より心動かされることだったのですね。

2年前に拾って植えたどんぐりが 芽をだして少し大きくなってきたので みんなにも見てもらいました。
大きく育って 実がたくさんなるまでに 何年ぐらいかかるのでしょうね。



と いうことで 短い写真絵本を・・・
「どんぐりもりのおきゃくさん」
作)香山 美子    ひさかたチャイルド

 

秋、どんぐりの森では、木々が無数のどんぐりを落としました。
その実を求めてやってくるサルやリス、ネズミ、鳥などの動物たち。
森は動物たちの命をはぐくんでいるのです。そして、食べずに残ったどんぐりは、
やがて芽を出し、大きな木へと成長していきます。
こうした森での営みを 美しく鮮明な写真で紹介しています。

5年生
「グリドングリドン」
作)宮西 達也     ひかりのくに

すごーくぐうたらな王様が “グリドン グリドン”と唱えると、何にでも変わる魔法のドングリを持つ猫をつかまえました。
王様は魔法のドングリを猫から取り上げて、城からみんなを追い出し、好き放題に一人で暮らしていました。
でも、だんだん寂しくなってきたので、猫の姿に変身して町へでかけていきますが…

  

呪文を唱えると 願いが叶う、というのは 昔話の定番ですが 宮西さんの絵も面白く 5年生でも興味津々で聞いてくれていました。
最後にぐうたらな王様が 懲らしめられて改心するのかと思えば ぐうたら最高と 満足して終わるのが笑っちゃいます。

6年生
「サキサキ オノマトペの短歌」
編)穂村 弘    岩崎書店

オノマトペの短歌を 14首収録。旬の歌人・穂村弘が、選と解説を担当。
俵万智、北原白秋など、おなじみの歌人が登場します。



短歌のイメージや場面が 高畠那生さんの絵によって印象的に膨らみます。

 

絵を見ながら 短歌の世界を味わってほしかったので 電子黒板に映して読みました。
 

意味がわかりにくい短歌もあったと思いますが 月曜日の朝の時間に なんとなく耳心地の良い言葉を ぼーっと聞いてもらうのも いいかなぁと 思いました。

おそらくは狙った通りに、ぼーっと とても静かに聞いてくれていました。 

09:29 | 読み聞かせ
2022/10/24

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「くまのこうちょうせんせい」
作)こんの ひとみ     金の星社

おはよう!大きな声のくま校長先生。小さな声のひつじくん。
ある日、校長先生は小さな声しか出せなくなってしまいました。
でも、それでわかったことがあったのです。
「命の授業」を続けた実在の校長先生をモデルにした絵本。

 

以前3年生で読みましたが その時よりも 1年生は いもとさんの絵が かわいくて目をひくのか 絵の細かい部分にたくさん反応していました。
その やりとりをしながら読んだので じっくり読めたと思います。
大人だったら なんでもないところでも こどもにとったら「なんで?」とか「それなに?」という素朴な疑問がたくさんあるようで 面白かったです。

2年生
「さんまいのおふだ」
作)千葉 幹夫    小学館

山姥が出るという山に栗拾いに行った小僧さんは、和尚さんの心配通り、おそろしい山姥に捕まってしまいます。
和尚さんのくれた三枚のお札を使って、逃げる小僧さん。
お札を投げて、大きな砂山を出現させたり、大きな川で邪魔をしたりしますが、山姥はそれでも追いかけてきます。
かろうじて小僧さんはお寺に逃げ帰ることができました。
山姥をむかえた和尚さんは、知恵を使って、山姥を退治します。
さて、それはどんな方法だったのでしょうか?

 
 絵本を見せると「知ってるー」「こわい話や」という子もいました。
「さんまいのおふだ」もいろいろ出版されていて 日本各地で語り伝えられたお話なので それぞれアイテムが違っていたりしますが どれも 子どもたちの興味を引く 恐ろしくも面白い昔話だと思います。
この絵本は 線や色遣いがしっかりとしていて 迫力のあるやまんばに目が釘付けになります。
みんな真剣な顔で 聞いてくれていました。

3年生
「わたしのそばで きいていて」
作)リサ・パップ     WAVE出版

国語の時間なんて大きらい。
わたしが間違えたりつっかえたりすると、みんながクスクス笑うから。
そんなマディはある時、図書館で1匹の大きな白い犬と出会い…。
米国やヨーロッパの図書館に実際にいる犬たちの物語です。 

 

たまたまテレビで ホースセラピーについての番組を見ました。
動物たちと ただ 触れ合うだけ、ただ 寄り添うだけ・・・でも それによって人の気持ちが 癒されたり励まされたりすることって ありますよね。
「がんばって」という励ましの言葉よりも 力をもらえるものがあるのだということ いつも心にとめておきたいです。

4年生
「サンドイッチにはさまれたいやつよっといで」
作)岡田 よしたか    佼成出版社

サンドイッチの具になりたくて、閉店後のパン屋にしのびこんだ具たち。
ハム! トマトとチーズ! やきそば! 
ワクワクしながら食パンにはさんでもらっていると、「ぼくらも はさんで」と、次から次へと個性的な具がやってきて……。

 


岡田よしたかさんの絵本でおなじみの関西弁の絵本は やっぱり関西人にとっては とっても読みやすく すらすらとしゃべるように読めてしまいます。

ダジャレとナンセンスさだけのお笑い絵本なのですが 月曜日の朝に なんにも考えずに笑える絵本も いいなぁと 思って読みました。
でも 意外と落ち着いて聞いてくれていました。
もっと受けるかな と思っていたんですけど・・・。

5年生
「きょうは おかねがないひ」
作)ケイト・ミルナー     合同出版

うちのママは ほんとに いっしょうけんめい おしごとをしてるし、
おかねのかからない たのしいことを いっぱい しってるの。
でも うちに たべるものが なくなっちゃったら ママと フードバンクに いかないと。
いつかは そんな しんぱい いらなくなるよね……

 

どっきっとするタイトルなのに 幸せそうな母と子の絵。
なんとも アンバランスなのですが この絵本は 貧困をテーマにしています。

「フードバンク」「チャリティーショップ」という言葉がでてくるので 最初にその説明をしました。
こういうことを知っている子もいるかな、と 思ったのですが どうやらだれも知らない様子でした。
でも 最初にそう言う話をしたからか ただ 静かにというだけではなく 真剣に聞いてくれている という感じが読んでいて伝わってきました。

6年生
「へんな怪獣」より「接着剤」
作)星新一    理論社

接着剤の研究をしているエヌ氏が開発したのは、時限接着剤とでも呼ぶべき優れもの。
接着剤の
種類によって、接着時間を自由に決められるのです。
効果を目の当たりにして感心する友人。と、そこへ強盗がやって来きます。
なんと、この接着剤を犯罪
に利用しようというのです。
そのときエヌ氏がとった
行動とは・・・。

 

SFを中心に生涯1000編を超える作品を執筆し、現在も国内外で人気の「ショートショートの神様」星新一さんの作品を朗読しました。

「接着剤」は1968年に書かれた作品ですが 今読んでも ちっとも古さを感じさせないことにおどろきます。
こどもたちも くすっと笑ったり へぇーっと驚く様子が感じられたりしたので 楽しんでくれたのではないかと思います。

09:34 | 読み聞かせ
2022/10/17

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「ちがうねん」
作)ジョン・クラッセン     クレヨンハウス

いっぴきのちいさな魚がぴったりのぼうしをかぶってすいすいと海の中を泳いでいます。
それは誰のぼうし? ちいさな魚の頭の中ではぐるぐるといろいろな思いが渦巻いています。
しんと静かな海の中。ちいさな魚の目ざす先は、きっと安全なところ。
そう信じて泳ぎ続けますが……。

 

まず 「魚の目を よくみててね」といって 読み始めました。
「ぼくのことなんか あやしめへんわ」という セリフのところで 魚の目が 疑い深い細い目になってるのですが ちゃんと「あやしんでるやん!」と さすが関西人 という テンポのいい正しいつっこみをしてくれて とっても楽しく読めました。

「となりのたぬき」
作)せな けいこ     すずき出版

うさぎは、大嫌いな隣のたぬきをこらしめようとお月さまにお願いします。
その願いを聞き届けるための条件とは…。



いきなり「だいっきらい!」とか 「へん、いじわる うさぎ!」などの ののしりあいから始まるので ちょっと どうかな・・・と 思うような絵本ですが 実はとっても いい展開になるんですよね。好きな絵本です。

どちらの絵本も 知っている子は何人かいたようですが みんなしっかり聞いてくれていました。

2年生
「ピエロのかがみ」
作)大内 曜子    岩崎書店

サーカスがおわりました。たのしかったけれど、はんぶんつまらないゆうきくん…。
なぜって、まどかちやんといっしょにみられなかったからです。
そんなゆうきくんにピエロがとくべつのおみやげをくれました。それは…。

 

この絵本 サーカスの様子が描かれた 文字のないページが最初に続くので みんなに見せながら 何かわかる? と 聞いてみましたが 描かれている「ピエロ」とか「ゾウ」とかは言ってくれたけど「サーカス」という言葉はでてきませんでした。
「サーカス」を知らない子 多いようでした。
ちょっとびっくりしましたが そういえば 最近 サーカスってあんまり聞かないですね。
心温まるお話で 終わると自然に笑顔になれます。

3年生
「アイウエ王とカキクケ公」
作)三芳悌吉     童心社

むかし、アイウエ王国という国がありました。そのとなりには、カキクケ公国という国があって…。

五十音で作った物語です。
最初と最後に劇場の風景が描かれていて、楽団がいて、客席の女性の髪形をみると 昔懐かしい活劇のようです。
原案の武井武雄さん、文と絵の三芳悌吉さん共に明治生まれ。
作者の三芳さんは 子どもの頃 劇場で外国人が語った「アイウエ王様」という物語が印象深く それを絵本にしたそうです。
実は その原案は 大正時代に武井武雄氏によって書かれた童話だったとわかったそうです。

 

もう少し 面白がってくれるかな と思っていたのですが 意外とシーンと静かに聞いてくれていました。
絵が昔っぽくてシリアスな感じだったからでしょうか?
流れがわかるので最後にきいてみると 声を合わせて「ラリルレ牢」とか「ワイウエ王」と言ってくれたので ホッとしました。

4年生
「いろいろへんないろのはじまり」
作)アーノルド・ノーベル    冨山房

昔、色のない時代がありました。魔法使いが、最初は青、次は黄色、その次は赤の世界をつくりだします。
でも、一つの色だけでは、なんだか落ち着きません。
そこで色を混ぜ合わせると、どうなったでしょう?

 

変わり映えがなく退屈な「はいいろの世界」からお話がはじまり、悲しい気分になる「あおの世界」→ まぶしくて頭の痛む「きいろの世界」→ 怒りっぽくなる「あかの世界」へと、色とともに人々の感情が変化する様が楽しめます。
そして 何気に色の三原則も わかっちゃう 芸術の秋にもふさわしい絵本ですね。

作者が「ガマくんとカエルくん」を書いた アーノルド・ノーベルだというと「あ~ 知ってる」と うれしそうでした。

5年生
「三びきのコブタのほんとうの話」
作)ジョン・ジェスカ        岩波書店

三びきのコブタが つぎつぎとこわいオオカミに襲われるという有名な昔話を,
加害者のオオカミの立場から見たらどうなるか.そういう発想でつくられ見事に成功し,たちまちベストセラーになった絵本です。

 

おばあちゃん思いの心優しいオオカミ という設定なのですが 襲ったとされる理由がなんとも屁理屈っぽくて しかも 結局はコブタを食べちゃうというのは 外国のお話らしくブラックユーモアですよね。

6年生
「じがかけなかったライオンりおうさま」
作)マーチン・バルトシャイト     フレーベル館

ライオンの王さまは字が書けません。
でも、めすライオンを好きになり、ラブレターを出そうとしますが…。
そこで他の動物に手紙の代筆を頼みます。
しかもそれはラブレター。
それぞれの動物は、自分の習性にあった手紙を書くので、ライオンは「ちがう」と怒ってしまいます。
愉快なドイツの創作絵本。

 

スライドショーにして 電子黒板に大きく映して読みました。



冒頭 ライオンの王様が 好きになったメスライオンにキスをしたい、というくだりがあるのですが 前に座っている男の子が 急に反応して周りの子に何かささやいたりして そわそわしていました。
はっきりラブストーリーだとわかるお話は 意外と少ないので ストレートなラブな気持ちに 聞いているだけでも照れてしまうのかな?
こんなことでうれしく(?)なっちゃうんだ  と ほほえましかったです。



09:37 | 読み聞かせ
2022/10/03

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「ないた」
作)中川 たかひろ     金の星社

ころんでないた。ぶつけてないた。けんかしてないた。しかられてないた。うれしくてないた。おかあさんは・・・?
大人はどうして泣かないのかな?
そんな子どもの素朴な疑問を描いた絵本です。

 

はじめての読み聞かせなので 文章の多くない 読みやすそうな絵本を選んだのですが、場面ごとにこどもたちが口々に答えてくれるので なかなか次に進めず・・・(汗)

「泣く」の尺度は人それぞれ違うってこと、「泣く」ことは悪いことじゃないんだ、大切な自分の感情表現の一つなんだって。
それを知っているだけで、どれだけ子どもは救われるでしょう。
それを知っているだけで、どれだけ大人も楽になれるでしょう。
人には、いろんな「泣く」があって いろんな「涙」がありますよね。
「泣く」ことについて、改めて 考えてみるきっかけになる絵本です。

2年生
「ききみみずきん」
作)いもと ようこ     金の星社

 

先週は1年生で読まれた紙芝居の「ききみみずきん」ですが 偶然 今週は2年生で絵本「ききみみずきん」読みました。
いもとようこさんの「ききみみずきん」では おじいさんが 助けたきつねからがききみみずきんをもらいます。
なるべくわかりやすい言葉で昔話を書いてくれているのですが それでも 「介抱」など いくつかわからない言葉があったようでした。

3年生
「6わのカラス」
作)レオ・レオニ      あかなろ書房

ムギをめぐって6わのからすと農夫が知恵くらべ。
でも、そんなことをしているあいだに畑のムギは…。
敵だと思いこんでいた相手とだって、ちゃんと話せば、きっとわかりあえる。

 

導入で カラスに畑のきゅうりをとられた話をしたら 「うちの畑でもキュウリがとられた」とか「おじいちゃんがお菓子をとられた」とか 言ってました(笑)

「言葉には魔法の力がある」というフクロウのきめ台詞がかっこいい。
私たちの日常においても 言葉足らずで齟齬が生まれることはありますよね。
ちょっと言葉をかけることで 相手の話を聞くことで うまくいくこともある。
自分にとっても 改めて 肝に銘じた絵本です。

4年生

てのひらむかしばなし「しおふきうす」
作)長谷川 摂子     岩波書店

貧乏な弟が、一晩のうちにりっぱな屋敷をたて正月を迎えるとは、どうしたことだ?
欲深い兄は、弟の手に入れたふしぎな石臼をぬすみだすが……。
海の水はなぜ辛いかを語る楽しい話。日本画風の絵が粋です。

 
 

小さな絵本なので どうやって見てもらおうかと思っていたら 担任の先生が素早く全ページを写真にとってくれて、電子黒板に大きく映してくれました。
しかも ページの移動は 前に座る子がお話を聞きながら ipadでスイスイと!
すごいですね。
みんな集中して画面を見てくれていたし 読むのも読みやすかったので とっても助かりました。

5年生
「10分で読める神話と星座の話」より
「七ひきのぶた」
作)横山 洋子     学研

12星座の物語をはじめ、星にまつわる日本の神話や世界の伝説が書かれている本です。その中から中国の昔話で北斗七星のお話を読みました。
北斗七星には、ひとまとまりの星座としてではなく、七つの星を一人一人として擬人化した神話や物語がたくさんあります。

 

アラビアでは北斗七星を棺を引く三人の娘としていますし インドでは仙人とされています。
そして 中国では なぜか豚。
北斗七星である豚を捕まえて 無実の罪の人を許してもらう、というお話。

こんなふうに 星座が神話になっていることを話すと 知らなかった子もいたようで 興味がありそうな表情をしていました。



絵本ではないので 絵を見てもらいにくくて みんなのほうに本を開いて邪魔にならないようにしゃがんで読んでみたところ 終わると拍手をしてくれたので びっくりしましたが とてもうれしかったです。

6年生
「フレデリック」
作)レオ・レオニ   好学社
 
仲間の野ねずみが、冬に備えて食料を貯えている夏の午後、フレデリックだけは何もせず、ぼんやり過ごしておりました。寒い冬がきて、フレデリックは・・・

仲間たちで生きていこうとする時、目の前に立ちはだかった問題をどう解決していくのか。
答えは一つのようで、一つではなく。
思いもよらない方法があることを否定することなく。
そこにこそ、芸術の可能性が秘められているのかもしれなくて……。

 

レオ・レオ二の描く絵本の世界の住人たち、その多くは小さく愛らしいものたち。
この名作『フレデリック』もそう。かわいくて 愛嬌だって抜群です。
だけど立ち向かっている問題はいつも骨太で哲学的で なかなか考えさせられるお話なんですよね。

サブタイトルが、~ちょっとかわったのねずみのはなし~とあります。 
人と違う考え方をしたり、人と違う視点で物を考えたり、一見すると悪い事に思えてしまうようなことも、自分を信じてそれをまっとうする。
それで良いんだってことを フレデリックは教えてくれます。



  

09:44 | 読み聞かせ
2022/09/26

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
紙芝居「ききみみずきん」
作)堀尾 青史     童心社

若者が氏神様からもらった頭巾をかぶると、鳥の話がわかるようになりました。
村の長者の娘の大病の原因を鳥から聞いた若者は…。

 

「ききみみずきん」は動物のことばがわかる頭巾のお話ですが おじいさんが主人公だったり キツネの声が聞こえたり、と いろんなパターンがあるようです。 

みんな静かに聞いてくれていましたが 「氏神様」とか「はっけや」など知らない言葉がでてきて お話の内容がわかりにくかった子もいたようです。
昔話を読むときは そういうことも考えて選ばないといけないな、と 改めて思いました。 
前回 ももたろうの昔話を読み聞かせでしていたようので ももたろうさんの歌をうたいながらの手遊びで終わりました。

2年生
「さつまいもおくさん」
作)もとしたいづみ      小学館

ある日、子どもたちがおいもほりにやってきた。
「えい!」と抜くと、ぽーんと空高く飛ばされてしまった。
気持ちよく空を飛んでいたと思ったら、暑くて焼きいもになりそう~。
おひさまがじりじり照りつけている、と思ったら、そのまま海の上へ真っ逆さま。落ちたところは?
さつまいもおくさんは、どこに行っちゃうのでしょうか?

 

つぎつぎと展開される ユニークでナンセンスなお話は さつまいもおくさんのかわいいおしゃべりもあって ほのぼのします。
想像の世界が どんどんひろがっていって 楽しいお話でした。

3年生
「つきのばんにん」
作)ゾシエシカ    小学館

「つきのばんにん」とは、お月さまを見守る大切なお仕事のこと。
新しい「つきのばんにん」に選ばれたシロクマのエミールは、森の生き物たちにとってなくてはならない月の光を守るため、毎晩かかさず月のお世話をしていました。
ところがある日、エミールはおかしなことに気がつきます。
なんとお月さまが、どんどん、細く、うすくなっていくのです!
あの手この手でまん丸に戻そうとするエミールですが、月はどんどん細く、まるで糸のようになっていきます。
はたして、お月さまは元どおりのまんまるに戻るのでしょうか。

 

月の満ち欠けという興味深いテーマを、静かで美しい物語とともに楽しめるお話です。絵もとてもきれいで 動物たちの表情も面白く 素敵なのですが 教室の後ろの人にはわからなかったかと思うと残念でした。

ちょうど今日は お月様が見えなくなる日。
なんていうか知っているか聞いてみたら ひとり手を挙げて「新月!」と 答えてくれました。拍手!!

4年生

「さんねん峠」
作)季錦玉     岩崎書店

ころぶと3年しか生きられないといわれているさんねん峠で,いそいでいたおじいさんが,ころんでしまった!さあ,どうしよう?

 

韓国の昔話は珍しいかな、とおもって選んだのですが 3年生の教科書に載っているんですね。
でも 教科書には 最後の質問の答えになる1行は 子どもたちに考えてもらうようにと 省かれていたそうです。



教室に行くと 担任の先生がipadで絵本のページを写真に撮って 電子黒板に映してくれたので 絵も大きく見やすかったと思います。

5年生
「とうもろこしおばあさん」
作)秋野 和子     福音館書店

とうもろこしは、今では世界中に広まっていますが、もともとはインディアンの人たちが大切に守り育ててきた作物でした。
このお話は、インディアンがどうやってとうもろこしを育てるようになったかを伝えています。

 

この絵本の作者は 美山にも住んでおられた人間国宝の日本画家 秋野不矩さんの息子さん 秋野亥左牟さんとその奥さんの和子さんが インディアンに伝わる昔話を絵本にしたものです。

おばあさんが自分の太ももをかくと とうもろこしの粒がぽろぽろあふれる!?
そして その秘密を知った若者は あんなにおいしかったトウモロコシを食べられなかったという場面は かなりシュールで 面白いので笑ってくれるかなと みんなの反応をたのしみにしていたのだけど なぜか シーンとして・・・(苦笑)

もう一冊
「おなみだぽいぽい」
作)ごとうみづき     ミシマ社

うまく言えない、泣きたい気持ちに、そっと寄り添うお話です。



主人公であるねずみの女の子の気持ち 幼い自分を思い返せば 痛いほどよくわかります。
何がつらいか うまく言葉にできないけれど、それでも泣きたいときってありましたよね。
鮮やかな赤、言葉の響き、ぱんのみみのパンチ力、各ページの構図などは斬新だけど 静かに心に染みる絵本です。

6年生
「ざんねんないきもの事典」
作)今泉 忠明     高橋書店

地球には、すごい能力をもつ生き物がたくさんいます。
でも一方で、思わず 「どうしてそうなった!?」 とつっこみたくなる
「ざんねん」 な生き物も存在するのです。
この本では、進化の結果、なぜかちょっとざんねんな感じになってしまった
122種の生き物たちをご紹介します。

 

子どもたちに大人気のこの本、6年生でも3分の2ぐらいが読んだことがあるようでした。
たくさんの生きものの中から みんなともやりとりしながら8種類紹介しました。

この本は 人間目線での残念なところが書かれているのですが、動物から見た 人間のざんねんなところって なんでしょうね。
そんなことも考えてみると おもしろいかもです。


09:27 | 読み聞かせ
2022/09/12

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
1年生
「ももたろう」
作)いもとようこ     金の星社   

近くに住む1年生に出会ったとき 「今度 1年生に読み聞かせににするんだけど どんなのがいいかなぁ」と聞いてみると、「ももたろう!」と 答えてくれました。

ということで みんなよく知っている「ももたろう」を読みました。
このももたろうのお話は 歌もでてくるので みんなで ももたろうの歌も歌いました。

 

最近「桃太郎はなぜ この3匹を仲間にしたのか?」という新聞広告がありました。
子どもたちに聞いてみたら「おだんごがほしかったから」とか 口々に言ってくれていましたが 広告には「チームに多様性を取り入れ 化学変化を起こそうとしたのでは・・・」という内容がつづられており 最後に「違うから、人は人を思う」と書かれていました。
1年生的には「みんなちがって みんないい」ということ かな。
そんなことも 少し話して終わりました。

2年生
「とうふこぞう」
作)京極 夏彦     岩崎書店



おばけは怖い。怖くて眠れない。なにかがふとんに乗っかった! あれ? 怖くない。「京極夏彦の妖怪えほん」シリーズ5巻の中でもとりわけお茶目で可愛らしい妖怪が登場します。
みんなに「おばけってこわい?」 と聞いてみたら 「全然怖くない!」「おばけに会いたい」ですって!
一昨日が 中秋の名月だったので 満月に関係した本を読みたいと思っていました。
この「とうふこぞう」は 満月の夜に現れるそうです。

そして もう一冊は
「たぬきのばけたおつきさま」
作)西本 鶏介     すずき出版

心優しいたぬきの男の子が、大好きなたぬきの女の子のためにしたこととは…。

 

タイトルを読んで「たぬきは何に変身するんやろ」と興味津々でした。
伏線として小さく描かれていた 亡くなったお母さんの写真も 後で登場すると「あのページに描いてあった」と ちゃんと見ていてくれていました。
こどもたちって 本当によく 絵を見ていますね。

3年生
「きになること」
作)おおなり 修司     絵本館

 

話を聞かなくちゃいけないってわかっていても、集中しなくちゃと思っていても、
なんだか……気になる。どうしても……気になる!!
こういうことってあるよね。
笑っちゃうくらい違うところを見ている子たち、いるよね。
仕方がない、それが小学生。
作者が小学生だった頃に「きになっていた」ことを書きました。
誰もが懐かしさを感じる小学校を舞台に、大胆なめくりしかけを使って思いっきり笑わせてくれるのです。

 

短い絵本なんですが 自分や孫の体験談交えて こんなことあったよね なにどと話すと みんなも 「そうそう」「わかる」と共感してくれて とっても楽しく読めました。

4年生
「スティーブジョブズ ってどんな人?」
作)Nam Kyongwan        汐文社

養子として育ったジョブズの子供時代から、大人になり挫折や成功を味わうまでを描きます。
 

ジョブズの名前を知っている子は1人、2人しかいませんでしたが みんなが使ってるiPadやiPhoneなどを考え出した人、ということでぐっと興味がわいたようでした。
絵本ですが 文章がかなり多いので 気ぜひ聞いてほしい部分をとりだして読んでみました。

「忘れないで!人と違う考えかたをもつ勇気、そして自分が世界を変えられると信じることを!」
「やりたいことを続けろ。バカみたいと思われてもいい」
ジョブズだからこその響く言葉 今 聞いてどう思ったかな?
また 何年かたってから改めて読んでほしいと思いました。

5年生
「おばあさんのしんぶん」
作)松本 春野    講談社

小学5年生だったてつおが新聞配達を始めたのは、どうしても新聞が読みたかったから。
「読みにおいで」と言ってくれる、おじいさんとおばあさんがいたから。
今から70年以上も前のこと。戦争が終わって1年が経ち、お父さんを亡くしたてつおは、お母さんのふるさと出雲で暮らしています。
毎日お母さんの手伝いもしているてつおは、新聞配達もしたいといいます。
お母さんは心配しますが、てつおはただ新聞が読みたいからだと言いはります。
それからてつおは毎日、新聞を配達しました。
配達し終わると、みはらのおじいさんの家で新聞を読ませてもらうのです。
やがておじいさんが亡くなり、それでもおばあさんが「読みにおいで」と言ってくれて・・・。

 

元出雲市長、その後国会議員にもなった岩國哲人さんの実話です。
戦後の みんなが貧しい時代のことは 今の子どもたちにはピンとこないだろうな、と思ったので 最初に時代背景や 大阪から出雲までの距離感などをまず説明しました。



残されたおばあさんが亡くなって ほんとうは字が読めなかったけど てつおに読ませるために新聞をとり続けていたことを知ったとき 大人は涙がこみ上げる場面なのですが みんなはどんな感じだったかな。

6年生
「やねうらべやのおばけ」
作)しおたに まみこ   偕成社

もうずっとながいこと、古い家の屋根裏部屋でひとりでくらしてきたおばけがいました。
屋根裏部屋の外に出るのは少し怖くて、ほとんど外に出たことはありませんでした。
でもある夜、あんまり月がきれいだったので、夜空を飛んでみました。
すると、次の日から、この家に住む小さな女の子が屋根裏部屋にやってくるようになったのです。
おばけは、せっかく自分一人で居心地が良かった部屋なのに、とごきげんななめです。
女の子がこなくなるように、みえなくなってつついてみたり、紙袋をかぶって飛んでみたり、おばけならではの技であれこれとやってみるのですが……。

 

ぶさかわ(?)のオバケがとてもかわいいのです。
そしてやっぱり ひとりよりふたり、お友達がいるっていいよね、という あったかストーリーに ほっこりします。

木炭鉛筆で緻密に描かれた絵本です。薄暗い場面が多くて 木炭えんぴつで緻密に描かれた細かいタッチがとっても素敵なのですが 遠目には わかりにくかったかもしれません。



09:30 | 読み聞かせ
2022/09/05

「よむよむ」による朝の読み聞かせ

| by 美山小
2学期最初の読み聞かせです。
読み聞かせボランティアの方も 久しぶりの学校での読み聞かせを楽しみにしてくれていたようで 皆さんいつにもましてにこにこと 図書室に集まってくれました。

1年生
「コッケモーモー」
作)ジュリエット・ダラス・コンテ    徳間書店

困ったことになりました。オンドリが鳴き方を忘れてしまったのです。
「コッケモーモー!」「コッケブーブー!」
仲間から心配されたり、バカにされたり、すっかりしょげてしまいます。
そんなある晩、メンドリ小屋を狙うキツネに気がついたオンドリは…?

 

明るくカラフルな絵と おかしな鳴き声をめぐる展開に 1年生のみんなは 声をだして笑ったり 口々に感想を言ってくれたので いろんなやりとりができて とても楽しく読めました。

2年生
「ふーってして」
作)松田 奈那子    KADOKAWA

真っ白な紙に色水ぽとり。「ねえ ふーって して」
そうすると、どうなるの?ページをめくると……あっ、たいよう。
次はみどりをぽたぽた、ふーっとすると。草がはえてきたよ。
不思議、不思議、おもしろい!

 

紙にたらした色水をストローや口を使ってふーっと生きを吹きかけるのです。
そうすると、色水がよくのびて線を描き出すのです。
なんだ簡単。簡単だけど、けっこうすごい。
思ったよりもずっと素敵で 驚きの絵が生まれます。
なんだか色が生きてるみたいですね。
この絵本を見ると すぐにでも やってみたくなりますよ。

「ねこづめのよる」
作)町田 尚子    岩崎書店



人間の知らない、ネコたちの特別な夜が幻想的に描かれています。
町中のあちこちから集まってきたネコたちが、夜空を見上げ、あるものを待ちます。
何を待ってどんどんネコたちが集まってくるのだろう?

猫好きの町田さんの書く猫が なんともリアルで引き込まれてしまいます。

3年生
「くまのこうちょうせんせい」
作)こんの ひとみ    金の星社

くまの校長先生は、毎朝元気に「おはよう!」と子どもたちを迎えてくれます。
いつも声が小さいひつじくんに、くまの校長先生は勇気を出して大きな声を出すようにアドバイスしますが ひつじくんにとって 大きな声は お父さんとお母さんのけんかの声や お母さんがひつじくんを叱るときの声など 悲しくさせることばかりだったのです。
ある日、くまの校長先生は、病気で入院することになり、その後大きな声が出なくなってしまいました。
お医者さんや看護師さんは校長先生の小さな声にじっと耳をすましてくれていることから、わかったことがありました。
大きな声を出そうとしても、出せないときがあるのだと。

 

これは実話をもとにしたおはなしです。
末期ガンと宣告されながら 弱り行く自分の姿を子どもたちにありのままに見せ、命の尊さ、生きる意味を教え続けた神奈川県茅ヶ崎市の浜之郷小学校の大瀬敏昭校長。
この姿は『命の授業』と呼ばれ、その授業の様子や、学校を変えて行く姿はテレビや新聞、雑誌などで紹介されました。
しかし残念ながら大瀬先生はその後亡くなりました。
大瀬先生と交流のあったシンガーソングライター・こんのひとみさんが、大瀬先生の思いを物語にして、いもとようこさんのイラストで絵本化しました。

みんな真剣な様子で じーっと聞いてくれていました。

4年生
「花さき山」
作)斎藤 隆介    岩崎書店

山菜をとりにいって,山ンばに出会ったあや。
やさしいことをすると美しい花がひとつ咲くという花さき山の感動のものがたり。
心にのこる名作絵本です。

以前は教科書に載っていたお話ですが 最近は載っていないので この本を読んだことがある人を聞くと一人しかいませんでした。

 

道端に咲いている花や 青空にそびえる山をみて 花を咲かせ、山を盛り上げる力は何だろうと思う・・・その答えが「花さき山」だ・・・

という内容のあとがきがあります。
作者の斎藤隆介さんが「花さき山」に添えて・・・と 書かれてたもので、これがとても好きなので あとがきの内容も少し話をしました。

5年生
「こどもってね」
作)ベアトリーチェ・アレマーニャ     きじとら出版

 

こどもってね、ちいさな ひと。 でも、ちいさいのは すこしのあいだ。 いつのまにか しらないうちに おおきくなる。
こどもってなんだろう? そんな哲学的な問いが続きます。
様々なシーンの子どもたちが勢いのあるタッチで大胆に描かれ、子どもの感性がしなやかな言葉でつづられます。

 

子ども時代を めいっぱい楽しんで 健やかに育ってほしいと思える絵本です。

6年生
「ぼくがラーメンたべてるとき」
作)長谷川 義史    教育画劇

ぼくがラーメンたべてるとき、地球の裏側ではなにがおこってる?
ぼくがおやつを食べてるとき、世界の子はなにしてる?遊んでる、働いてる、倒れてる・・・長谷川義史が世界の子たちへ平和への願いをこめました。

 

今年は この絵本を どの学年でも読んでいます。

平和な日常で過ごす私たちのと同じ世界では ロシアとウクライナの戦争がいまだ続いています。
自分と同じ年頃のウクライナのこどもたちの姿を想像してみてほしいと思います。

そして 過去には 日本でも戦争があったということも 忘れずにいてほしいのです。

8月6日は何の日か知っているか聞いてみると「原爆がおとされた日」という声が聞こえました。
しかし それも遠い昔の歴史上の出来事のようにとらえがちです。
広島で行われた 平和祈念式典では 同じ6年生が すばらしい「平和への誓い」をしてくれていたので 紹介しました。


 

09:26 | 読み聞かせ
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