部分日食観察会
 
 2009年7月22日(土) / 峰山高校(図書館と一号館前駐車場)
 
 2009年7月22日は、日本の陸地では46年ぶりの皆既日食が観察される日です。皆既日食が見られるのは、九州の南の奄美大島〜屋久島にかけての地域ですが、京都でも最大で太陽直径の約80%まで月で隠される部分食となります。本校で部分日食観察会を開催したところ、のべ50名くらいの生徒と教職員が集まってくれました。20個の日食グラスと2台の望遠鏡を準備し、ピンホールや鏡などの小道具も使いながら日食中の太陽を観察しました。また図書館内ではインターネットに接続したパソコンを8台準備して、皆既日食帯にある6地点からの日食のライブ映像などを見られるようにしました。パソコンで接続したサイトは次の通りです。

  1 太陽観測衛星ひのでの太陽画像(観測衛星から見た日食の映像)
  2 ひまわり7号の雲画像(地球の表面に映る月の影が見える)
  3 中国浙江省嘉興市からの日食ライブ中継
  4 奄美大島(鹿児島県)からの日食ライブ中継
  5 悪石島(鹿児島県・トカラ列島)からの日食ライブ中継
  6 中之島(鹿児島県・トカラ列島)からの日食ライブ中継
  7 硫黄島(東京都・小笠原諸島)からの日食ライブ中継
  8 マケライ環礁(キリバス共和国)からの日食ライブ中継

 京都での食の始まりは9時47分、食の最大は11時5分、そして食の終わりは12時25分。2時間以上にわたって日食が見られます。日食を観測した午前中は曇りでしたが、幸いにも薄曇りで欠けていく太陽を長時間に渡って観測することができました。また日食ライブ中継は多くの場所で天候が悪かったですが、硫黄島だけは晴れていて皆既日食とダイヤモンドリングの映像をリアルタイムで見ることができました。
 
 
 
 夏休み中だったこともありたくさんの生徒と教職員が図書館に集まってくれました。まずは過去の日食の記録映像などを見ながら日食について学習をしました。
 谷先生によるピンホールカメラの原理の説明。今日の観測会ではいろいろな方法で日食を観察しますが、ピンホールを使えば最も簡単に太陽の像を見ることができます。
     
 
 皆既日食帯は鹿児島県の屋久島と奄美大島の間をほぼ東西に横切ります。皆既日食が見える地域や時刻について地球儀を見ながら考えているところです。
 図書館には8台のパソコンを並べて日食のライブ映像等を中継しています。日食が見られる地域が西から東に移動していくようすがよく分かります。
     
 
 日食が始まる前から曇り空。でもそれほど厚い雲ではないので時々太陽が姿を現します。
 日食中の太陽。太陽の面積の半分以上が月に隠されていて三日月のように見えます。薄い雲があることでかえって見やすくなりました。
     
 
 図書館内での学習の後、一号館前の駐車場に出てさっそく太陽の観察。青いメガネはこのイベントのために取り寄せた日食グラスです。
 薄雲が出ていても太陽は大変まぶしいので、目を守るためにも日食グラスが必要です。
     
 
 反射望遠鏡にダンボールで作った箱をかぶせて箱の中を覗くと・・・

 箱の内側に張った白い紙に大きな太陽の像が映ります。太陽表面の黒点も観察できました。
     
 太陽光を鏡を使って反射させて校舎の壁に当てると、光の形は三日月の形になります。これもピンホールカメラと同様の原理です。

 太陽の光を鏡で反射させて図書館の天井に光をあてると、三日月の形にかけた太陽が写ります。

 孔のあいたおたまをかざすと、おたまの一つ一つの孔がピンホールになります。

 おたまの影をよく見ると丸いはずの一つ一つの孔が、日食で欠けた三日月の形になります。

 文字の形になるようにたくさんの穴をあけた紙をかざすと、一つ一つの穴がピンホールとなり、下の紙には三日月の形の太陽像で文字の形が現れます。


 地学研究部の部員が鹿児島県の奄美大島にある笠利観測所(アメダス)や宮津等の気象観測データを調べて1時間ごとの気温のグラフを作っています。日食による日射量の変化が、気温に現れるかどうか調べます。

 日食のライブ映像を見ています。雲が厚く太陽が全く見えなくても、皆既に近づくと辺りがだんだん暗くなり、皆既の時刻には真っ暗。やがて少しずつ明るくなっていきました。

 パソコンは西から東に順に並んでいます。西から順に日食が進み辺りが暗くなっていきます。


 幸い雲が少なく晴れていた小笠原諸島の硫黄島。ライブカメラ映像はもう少しで皆既に。画面をプロジェクターを使って室内に準備したスクリーンに映して皆既の瞬間を待ちます。

 そして皆既に。皆既の後、しばらくの間ダイヤモンドリングが見えました!!その美しさはたいへん感動的でした。