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科学の教室@ “大阪大学いちょう祭で研究室を見学 〜科学の現場を体験!〜 |
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2016年5月1日(日) /大阪大学(吹田キャンパス・豊中キャンパス) |
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5月1日(日)、1年生36名、2年生7名、3年生4名の計47名の生徒の参加で、主に理工系の研究室を見学するために大阪大学に行きました。朝7時に大型バスで学校を出発し大阪大学の吹田キャンパスに行きました。広大で緑豊かな吹田キャンパスには、工学部、医学部、薬学部等の学部と、産業科学研究所、微生物病研究所、接合科学研究所など幾つもの研究所があります。出発前に配布したガイドブックを参考にして、自分が興味ある研究室を探しながら約2時間半の間自由に見学しました。午後は大阪大学の豊中キャンパスにバスで移動し、理学部と基礎工学部を中心に自由に見学しました。公開されているたくさんの研究室の中から自分で選んで訪問し、実験をさせて頂いたり、先生や学生さんに詳しいお話を聞かせて頂くことができました。大学における学問研究の世界に触れることで、その基礎となる高校での学習に対する意欲を高めるよい機会になったのではないかと思います。
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吹田キャンパスの中ほどにある産業科学研究所付近。キャンパス内には豊中キャンパスとの間を走る学内バスが走っています。 |
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産業科学研究所での展示コーナー「ナノテクノロジーで生体分子を測る」。遺伝を担うDNA分子の測定機器の研究の紹介です。 |
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産業科学研究所の試作工場・ガラス加工室の体験コーナー。ガラス棒をバーナーで熱してマドラーを制作しています。 |
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産業科学研究所の試作工場・機械加工室の体験コーナー。工作道具を使ってロボットのストラップを制作しています。 |
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感染症、免疫、ワクチンの研究を行う微生物病研究所。この研究室ではたくさんの遺伝子を短時間で検出するDNAチップを研究しています。いろいろな機器が所狭しと並んでいます。 |
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生命科学の実験に欠かせないピペットマンを触らせて頂きました。一定の容積に溶液や試薬などを正確に測り取ることができます。いろいろな機能を備え、たいへん便利なピペットです。 |
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東京スカイツリーのような巨大建造物からミクロサイズの微小な機器まで、あらゆるモノづくりに欠かせない接合技術の研究を行っている接合科学研究所です。 |
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騒音を発生する機械の中に3Dプリンターで作った様々な形状のものを入れて、人が不快に感じる音の成分だけを取り除いて騒音問題の解決を図る研究をされていました。 |
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大阪大学豊中キャンパスの正門です。右側が理学部の建物で奥には基礎工学部と文系学部があります。正門の外には高速道路とモノレールが走っています。 |
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理学部物理学科の展示「放射線検出器で探る素粒子・原子核・そして宇宙」。この装置は岐阜県の神岡鉱山の地下に設置され、宇宙のなぞに迫るための観測と研究が行われています。 |
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理学部物理学科の展示。手をのせているのは熱電変換デバイスで、温度差を利用して電流が発生し豆電球が点灯します。 |
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理学部生物学科の展示。このカメムシには光周性があり、日長が14時間以上になると卵巣が発達し産卵をします。カメムシの脳の研究を通して光周性の神経機構を研究されていました。 |
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この植物はシロイヌナズナ。2000年にはゲノム(全遺伝子情報)が解読され、植物の研究では最もよく使われているそうです。高校用の生物図説にも載っています。 |
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豊中キャンパスでは全学部共通の授業等が行われ、新入生は主にここで学びます。サークル活動もこのキャンパスで行われるため、様々なイベントや模擬店などがあり賑わっていました。 |
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参加者の感想 |
今回見学したもので特に印象に残っているのは「二重ふりこ」の動きについてです。規則性はあるのに動きの予測ができない所に奥深さを感じました。(1年・男子)
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吹田キャンパスでは原子炉やレーザーの構造や仕組みを知り、実際のエネルギーを実験を通して体感し、発電やがん治療の技術の最先端を教えて頂きました。また3D映像やバーチャルの世界を体全体で体験できました。豊中キャンパスでは画像から音声を生み出す仕組みやまたその逆、ロボットや足で操作するPCなどに触れることができました。(1年・男子)
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一番印象に残っているのは音声と画像の加工です。画像では二つを繋げても不自然にならなかったし、音声では録音なのにその場で話しているように感じてとても不思議でした。大学には自分の知らない分野がたくさんあって驚いたけど興味がわきました。(1年・女子)
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吹田キャンパスでは微生物研究所に行き、そこではどのような実験がなされ、どのような事に役立っているのかを知ることができました。そこには温度の変化に弱い生物に対応するためにさまざまな冷蔵庫がありました。微生物病研究所では医学部と連携して、微生物を使って治りにくい病気の治し方を調べていることが分かりました。(1年・男子)
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見学した研究室は、基本的にモノ創り・作りに直結しているものだったけれど、どれも自身の将来に参考になるものだった。例えば技術力、つまりロボット的な仕組みを用いて医学的な分野と結び合わせたり、今の自分では理解の及ばないモノから身近なモノまで、かなり幅広い分野で体験できた。まさしく「大学」というものを身近に見ることができたと思う。(1年・男子)
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「アートなサイエンス」という所で電子の話が聞けたのがとても勉強になりました。逆に「電子で開く1000兆分の1の世界」では、話が難しくて、0.1の-3乗とか頭がごちゃごちゃになるくらい難しかったです。でもそれを少しでも分かりやすく説明してくれて何とか理解できました。こんなに難しいことを毎日やっていることにびっくりしたのと同時にすごいとも思いました。将来どの学部に入れるか分からないけど、自分のやっていることに誇りを持ってできるように頑張りたいです。(1年・女子)
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紫外線を当てると色が着き、蛍光灯などの光が当たると透明に戻るという液体で絵を書いた。分子が光を当てるだけで結合し色が着くのが面白かった。「どうして渋滞は発生するか」という講義を聞きました。原因は後ろの車との車間距離だった。面白いことに車の車間が狭くなればなるほど渋滞するという資料があり、それを証明する実験映像を見せてもらえた。ブラックホールの模型や素粒子パズルなど工夫して分かりやすい展示物が一杯あって良かったです。(1年・女子)
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特に印象に残ったのは、「人間の感じる・させるインターフェイス」という所です。様々な人間の錯覚などを体験を通して感じる事ができました。例えばゴーグルを着けて空から地面に落ちる映像を見た時に、実際の身体はその場にあるのに恐怖を感じたり、何も凹凸がないのに指を滑らせると凹凸を感じる、などです。体験した内容もすごい内容ですが、その装置を作ったのが自分の年齢とそれほど変わらない年齢の人でびっくりしました。これからの高校生活をどう過ごすかで将来は変わるなと思いました。
(1年・女子)
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一番印象に残っていることは、大学は様々な研究を行っていて、それは私達の生活にすでに役立っていることや、これから役に立つかもしれない可能性を秘めた研究だったりすることでした。工学部では人間の錯覚を利用する研究が行われていました。いろいろな機械があったけれども、もしこの機械が実用化されたら、インターネットで商品を買う前に、その商品の手触りを確かめることが可能になるかもしれないのですごいなと思いました。理学部では主に生物に関わる実験などをしました。私がした実験はホタルが光る化学変化を実際にやってみる実験でした。ちゃんときれいに光ってくれたのでうれしかったです。(1年・女子)
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たくさんの研究室ではそれぞれ違う分野の科学を丁寧に説明して、見て、触れて、体験したり、科学という存在を身近に感じることができました。「いろんな知識が違う所で活かされるかもしれないね」と学生の方がお話して下さって、私は明確な目標を立てられずにいるけど、高校3年間をどう過ごすかで私の今後の人生が左右されかねないなと感じているので、その言葉が強く響いて、授業とはまた別に行事とかボランティアとかに参加していろいろな経験をしたいと思いました。どの講義もこれから役に立っていくのかもよく分からないけど、一つ一つどれも興味深くて、解説してくれる先生方の研究に対する熱意を強く感じました。自分もこんなに語れるものを見つけたいなと思ったし、いろんな経験をして活かせていけるようにしたいなと思いました。(1年・女子)
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