学校生活School Life
いよいよ動画の制作プロジェクトが始動しました!
(※前回の記事参照)
映像制作のプロからたくさんのアドバイスを頂き、ますます熱量が高まった状態で
良いスタートが切れたようです。
ところが、いきなりここで問題発生!!
質の高い動画を制作しようとする場合、やはりきちんとした動画制作を行うためのソフトと機材が
必要になってきます。
そう、どうしても携帯などの無料アプリのツールでは限界があるのです。
しかし、学校のパソコンには動画制作のためのソフトは完備されていません。
これは困った...、と一瞬頭を抱えましたが彼女は決して諦めませんでした。
「ツールがないなら、ソフトを入れてもらえるように大人たちを説得すればいい」
そう考えた彼女は、高校生や地域の方々の相談ごとに寄り添う施設
「roots 京丹後市未来チャレンジ交流センター」にソフトに関する相談を持ち込みました。
この施設は持ち込まれた相談に対して、「どうすれば課題を解決することができるのか」を相談者と一緒に考えます。
「どうしても誰かを勇気づけられるような、心に響く動画を作りたいんだ」
という彼女の熱い想いは、周りの大人たちを動かしました。
彼女を応援したい大人たちが集まって、いつの間にか彼女を筆頭にチーム編成が成されました。
そこにはもちろん、最初のアドバイザーである藤原さんも加わりました。
彼女は考えました。
動画編集用のソフトをインストールすることは、決して自分だけのためではない、と。
自分が前例を作ってしまえば、きっとこれに続いてくれる後輩がいる。
とくに今の時代、動画制作は大きな需要を生んでいる。この技術を学びたいと考えている
同世代の子たちは、とても多いはずだ。未来の後輩のためにも今、私ができることを
精一杯やってみよう!!
そんな彼女の熱い想いが、大きなうねりとなり、他者を巻き込み、
ついにはrootsで貸し出しをしているパソコンに動画編集ソフトをインストールするに至ったのです。
こういった経緯の中で、彼女は何を学んだのでしょうか。
自分が本当にやってみたいことに対して、貪欲であったこと。
前例がないから、とか現状では自分のやりたいことができる環境がないから、といった
理由で諦めることをしなかったこと。
そして、自分で声を上げ応援してくれる人を集めたこと。
すべては、「行動」に結びついています。
結果がどうであれ、とにかく自分で動いてみること。もしかしたら、勇気を振り絞って
動いてみたところで、上手くいかないこともあるかもしれません。失敗することだってあります。
世界にはどうしても抗えないこともありますから。
それでも、動いてみること・周りに働きかけることで分かること、
得るものはたくさんあります。
自分一人だけでは、どうしても実現することの難しい壁にぶち当たった時に
「どうせ無理だから諦めよう」ではなく、まずは一度立ち止まって
「どうやったら実現することができるのか、解決する方法は他にはないか」ということを
考えてみてほしいです。そして、次のステップとして行動に移してみること。
あなたが一生懸命動いている姿を見て、「応援したい」「協力いたい」という人々が
みつかるかもしれません。その姿を見て、「私もやってみよう」と後に続く後輩たちを
勇気づけることができるかもしれません。
無駄なことなどないのです。全てどこかに繋がっている。
彼女は自分の足で行動したからこそ、たくさんの視点を獲得しました。
そして、声を上げたからこそサポーターを見つけることができました。
"学びの過程"を自分自身で作り上げたのです。
「勇気を持ってアクションしてください。どれだけ行動できるかが、鍵です」
来年度、同じように1年間かけてプロジェクトに取り組む予定の後輩たちに向けて
彼女が放った言葉は、何よりも力強く、訴えかけてくるものがありました。
彼女のメッセージが、後輩の背中をそっと押した、その瞬間に立ち会えたことをとても幸せに思います。
「探究活動」においてアクション=行動は何よりも大切です。
最初の一歩は少しの勇気が必要かもしれませんが、その一歩を踏み出すことができれば
ぐん、と世界は広がります。まだ見ぬ世界に出会いにいきませんか?
あなたのその一歩を待っています。