
平成19年 5月 8日 発行 南山城養護学校 No.1
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≪校長あいさつ≫
学校長 小出 信晴
1 挨拶及び自己紹介
4月より南山城養護に校長として赴任しました「小出信晴(こいでのぶはる)」と申します。
今年で教員生活は34年目になります。この間、三重県で教職に就き、その後は京都府南部の4つの養護学校を中心に勤務をしてきました。本校での勤務は南山城養護学校城陽分校の時代も合わせると4回目になります。
家族は、妻と3人の息子がいます。結婚した娘もおり、孫が一人います。趣味は学校仲間や地域の友だちと一緒に出かける海釣りです。
どうぞよろしくお願いいたします。
2 学校運営について
教育目標「学び合い 育ち合う 楽しい学校」を児童生徒、職員全員で作っていきたいと希望しています。そのためには、保護者の方々はもちろん、地域の方々、一人一人の子ども達に関わって頂いている医療関係者、福祉関係者、保健・教育等の行政機関の方々の御協力御支援をいただき取り組んでいくべきだと考えています。
個別の教育的ニーズを把握した上での指導計画に基づいた日々の授業の一層の充実、
生活的ニーズによる個別の支援計画に基づいたネットワークの形成
今年度は特別支援学校元年にもなり、子どもたちの就学前から卒業後もしっかりと見据え、将来子どもたちが地域にて生活者として暮らしていくための準備を進めていかなければなりません。
学校教育の中で一人一人の教育的ニーズに基づいた個別の指導計画により、学習を通して自立に必要な力を形成するとともに、卒業後を見据えた教育以外の他分野の方々とのネットワークを広げ、子どもたちが暮らす地域での支援体制を作っていく必要があります。そうしていく上で、学校の役割、家庭の役割、地域の役割を再度、問い掛け合いながら、保護者の方々とは共に手を取り合って、本校の子どもたち全員のために(我が子のみではなく)、がんばっていく必要があります。
特別支援教育のセンター機能の充実
また、これまでの障害児教育の対象ではなかった校区内の子どもたちー発達障害児(高機能自閉・アスペルガー・ADHD・LD等児童生徒)への支援も必要になってきます。校区内の保育・幼稚園、小・中学校、高等学校でのこうした子どもたちの学習支援を各校のコーディネーター・校内委員会と協力して進めたり、研修支援、教材の提供等、特別支援教育の環境を一層密にするための取組が必要になってきます。
{ノーマリゼーション社会の形成}を掛け声から実体化へと迫る取組を、学校として進めていかなければなりません。
3 お願い
一人一人の子どもについては、保護者の方が一番御存じのはずです。どうか、各担任と共に、学校での様子、御家庭での様子等をしっかり共有しあって、ともに子どもたちのために手を繋ぎ合っていくようにしてください。よろしくお願いいたします。
小学部≫
元気いっぱい 友だちいっぱい 小学部
総括主事(小学部) 大石 貴志子
新入生21名、転入生3名の友だちを迎え、93名という多人数で出発した小学部。クラスも訪問学級を含めて22クラスになりました。本館1階と東1号館、本館2階半分が小学部の教室となり、元気に活動しているこども達の姿が学校のあちこちで見受けられます。
新しい教室や友だち、指導者にも徐々に慣れ、かばんの整理や着替え、当番活動などが少しずつ見通しをもって取り組めるようになってきました。また、遊具のある屋根付き中庭やグランドでは、からだをしっかり動かしたり友だちを意識しながら一緒に遊ぶ姿が増えてきました。
児童数の増加に伴い、昨年度から「合同終わりの会」を2グループに分けて実施にするなど小学部全員が集まる機会が減りましたが、5月の連休明けには新入生を歓迎する学部集会を全員で取り組みます。
保護者から離れて友だちや指導者と寝食を共にする宿泊行事として、6年生の修学旅行(神戸方面)、3年生から5年生は学校を中心とした宿泊学習を予定しています。
また、今年度も年間を通しての木津川台小学校との交流を進めていきます。
子どもたちが生き生きと力をつけていけるように、日常活動の積み重ねや様々な経験を大切にした取組を進めていきますので、今後とも御理解、御協力をよろしくお願いします。
≪中学部≫
友だちの中で
総括主事(中学部) 梅田十三雄
中学部は、14名の新入生を迎え、45名の生徒9学級で新学期をスタートしました。
中学部の時期は、子どもから大人へと心も体も変化する時期です。めざす生徒像は「仲間とともに自分らしく元気に学ぶ生徒」です。生徒達はいろんな集団の中で、遊んだり学んだりします。学級集団、学習集団、宿泊学習や修学旅行は学年別の集団です。中学部での取組としては、学部集会、合同朝の会、班活動、リーダー会があります。他の学級の友だちと仲良く活動できること、友だちのことを考えて、リーダーとして司会や発表をすることなど、生徒一人一人の目標を決めて取り組んでいます。
友だち関係の広がりを作る機会として、交流教育があります。開校の2年目から、精華中学校と交流を続けています。今年は5月29日の精華中学校全校生徒への講話をスタートに、6月と11月に2年生との交流会を実施します。両校の生徒たちは、この日を楽しみにしていて、いつもと違う関わりや笑顔が見られます。また、この日は、学部参観としています。中学部PTAの企画で保護者どうしの交流もなごやかに行っています。
『仲間の中で伸びる』中学部の教育活動の中で取り組んでいきます。今年度も、よろしくお願いいたします。
≪高等部≫
総括主事(高等部) 堀川 禎暢
19年度、高等部は新入生24名を加え、2年生31名、3年生38名の合計93名のスタートとなりました。
一学期の主な行事を紹介いたします。1年生では合宿があります。生徒が楽しく参加するために、2班に分けて実施しております。6月の班は、学校生活にも慣れるため、集団で行動できる力、友だちと協力できる力をつけることを目標としています。10月に実施する班は、学校が生徒の生活上の課題をよく理解し、2年時の修学旅行につながることを目標にしています。
2年生は、6月3日(日)〜5日(火)の2泊3日で九州方面の修学旅行を実施します。生徒の体調を十分考慮し、引率をいたします。遊園地や、水族館等の見学を行う中、体験と楽しみを増やして欲しいものです。
3年生は、進路を考える大切な時期にも入ってきます。5月から6月にかけて校内外での実習を実施します。卒業後に働く実際の企業や、福祉施設へ行き、その仕事を体験します。それぞれの体験をもとに卒業後の進路について、6月に行う前期進路相談で福祉事務所、生活支援センター、公共職業安定所等の関係機関の方々の前で、自分の希望が伝えられるようになって欲しいと思っています。このような行事を通して、生活面での自立、精神面での自立、職業面での自立を目指しています。できることを精一杯行う。そして周囲の人々とともに生きる。それが社会参加への第一歩だと思います。そのできることを増やして欲しいと思っています。