第4回京都府産業教育審議会農業教育に関する専門部会の議事要旨
1 開催日時
平成24年9月14日(金曜日) 午後2時から5時まで
2 場所
ホテルルビノ京都堀川3階「アムール」
3 出席者
【委員】
上田 雅弘 部長、
川邉 哲 副部長、
井上 昌子 委員、
卯瀧 俊明 委員、
小西 眞理子 委員、
澤田 均 委員、
高橋 秀寿 委員、
友松 勝之 委員、
牧 克昌 委員、
松田 俊彦 委員
代理出席(括弧内は代理出席者氏名)
今西 仲雄 委員(中村 繁男 京都府農林水産部農政課長)
(1名欠席)
【アドバイザー】
谷 則男 農事組合法人サンファーマー城陽代表理事
久木 寿一 京丹波町産業振興課長
小原 直也 京丹波町産業振興課主査
4 議題
(1)開会
(2)審議
ア 中間報告(案)について
イ 地域の特性を活かした農業高校の在り方について
(ア) 山城・京都市地域(木津高校、桂高校)
(イ) 南丹地域(北桑田高校、北桑田高校美山分校、農芸高校、須知高校)
5 審議内容(結果及び主な意見)
(1)中間報告(案)について
- 中間報告(案)について基本的に了承。今後、最終報告に向けて論点整理を行うこととし、中間報告(案)については、各委員が持ち帰り、確認の上、部長及び副部長がとりまとめ、京都府産業教育審議会会長へ提出。
(2)地域の特性を活かした農業高校の在り方について
ア 山城・京都市地域(木津高校、桂高校)
- 現在の農家は財務等についても知識が必要であり、従って農業高校を出てすぐに就農するのではなく、他の業種を経験することも意味のあることである。ただし、将来、農業との関わりを持ちたいと思う非農家の生徒のためには、何らかの道を付けておく必要がある。
- 京都大学や京都府立大学が近いという立地の優位性を活かすべきである。
- 地域の特性を活かすという意味において、京野菜は魅力的な存在である。
- 加工や販売の施設があれば、京野菜や京都にある素材をより活かすことができるのではないか。
- 現在、京都府内の花き栽培農家が京ブランドの花ができないかと議論しているので、そういったところに高校生が参加すればよいのではないか。
- 京都府レベルの生産者団体と意見交換を行う等、学校と農家がつながりを持つことが必要ではないか。
- 現在、高校においては少人数のグループでの農家とのつながりはあるが、それを学校全体の組織として学校教育の中で行うことができれば良い。
- 茶業等学校の特色ある取組が充分学校外にアピールできていないので、もっと学習内容等について地域や一般の人々にも見えるようにすべきである。
- 木津高校で茶業を学習した生徒については、茶業研究所での研修へつなげていくということも考えられる。
- 新規就農だけでなく、自分の家を継ぐ後継者についても支援が必要である。
- 前回の学科改編から相当な年月が経過しており、各学校で新しい学習内容等は検討されているが、地域のニーズや京都府の農業のニーズに合致しているかという点について、様々なところから意見を聞く必要がある。
- 農業の歴史や農業の抱える問題及び農業の重要性等を学習させ、日本にとって大切な農業の担い手になるというアイデンティティを育てることも必要である。
イ 南丹地域(北桑田高校、北桑田高校美山分校、農芸高校、須知高校)
- 南丹地域には多くの学校があるので、似通った教育内容の学科については一つにまとめ、一つの学校で二つのキャンパスを持ち、第6次産業化へ対応するということも考えられる。
- それぞれの学校をそのまま存続させ、役割や機能を分担するということも考えられる。
- 生徒が農業科として誇りを持てるような学習内容を検討する必要がある。
- 今後10年後、20年後を見通して、時代の変化に対応できる教育内容が必要である。
- 今後の少子化も見据え、学校の機能や役割分担等についての整理が必要である。
- 分校については、様々な生徒が学んでおり、少人数であることの良さや作業や実習により自分の活躍の場があることを認識させるなど、良い面もあるので、それらを含め総合的に検討していく必要がある。
- 他府県では分校が単独校になった事例もあるので、様々な観点から学校の必要性について検討すべきである。
- 京丹波町や他府県においても市町村で独自に通学費補助を行う制度が整備される事例があり、そういった地域との連携も重要である。
- 前回の学科改編後、卒業生が現在就農しているかどうか、各学科の学習内容が活かされているかといった検証が必要である。
- 高校卒業後様々な職業を経て、最終的に就農する生徒もいるので、高校を出てすぐに就農を目指す必要はないのではないか。
- 京都府内においても北部と南部では農業の状況及び農業高校の状況がまったく異なっており、それぞれの課題に対応する必要がある。
- 農業科においても魅力のある内容を前面に出し、将来農業を専門にやっていきたいという中学生のニーズに応える必要がある。
- 地域と連携し、まちづくりに高校生が参加することは高校生に自信を付けさせるとともに、中学生にとっても魅力的な取組である。
- 将来の食を担う人材を府民や行政が一体となって支援し、育てていくということが重要である。
- カリキュラムを検討するに当たっては、現在の3年間で卒業という形だけではなく、高等専門学校のように5年間程度しっかりと学習させるということも検討すべきである。