京都府立海洋高等学校  http://www1.kyoto-be.ne.jp/kaiyou-hs/
 
 本校は、京都府唯一の水産・海洋系の専門高校であり、3隻の実習船や、水深10mのダイビングプール、屋内外の養殖用水槽を有し、「将来における水産・海洋のスペシャリストの育成」とともに「人間力の育成」を大きな目標としています。
 明治32年、京都府水産講習所として設立され、その後宮津水産学校、京都府立水産高等学校と歴史を重ね、平成2年に全国で初めて校名に”海洋”を取り入れ、海洋高等学校として大きく生まれ変わりました。平成11年には創立100周年を迎え、平成15年度2回目の学科改編がなされました。
 
< 海洋学科群 >
 1年生全員が所属し、同じ学習をします。その中で自らの適性・能力等を見出し、2年次以降のコース選択をします。
1年生〔海洋学科群〕(3クラス100名)
興味・関心・適性・希望進路などで選択
 
2・3年生 海洋科学科 海洋工学科 海洋資源科
航海船舶コース 海洋技術コース 栽培環境コース 食品経済コース
 
< 海洋科学科 >
 水産や海洋についての幅広い知識の習得を基本とし、学力の伸長を図りながら国公立大学等への進学を目指し、より高度な学習・研究に対応できる能力を身につけた将来のスペシャリストを育成します。
 平成19年度「丹後とり貝による地元水産業の活性化」の研究で、全国水産・海洋系高校生徒研究発表大会で最優秀賞を受賞しました。
 桟橋の「とり貝」育成 生徒研究発表
 
< 海洋工学科 >
○ 航海船舶コース
 船の乗組員として必要とされる知識や技術の習得や、資質の向上を基本とし、京都府沿岸の漁業資源やそれらを取り巻く海洋環境の調査・研究を行います。
 実習船「みずなぎ」(185トン)によるナホトカ(ロシア)や神戸への航海実習や、府立海洋センターと共同で海のやっかいものである「エチゼンクラゲ」の排出網の開発に取り組んでいます。また高大連携として、京都大学と日本海深海生物リストを作成したり、船を活用した様々な研究をしています。
ナホトカへの国際航海実習出航式 底曳き網実習
 
○ 海洋技術コース
 水深10mのプールで潜水技術を学び、海洋構造物の設計から測量、施工・管理、溶接、潜水作業など海洋学について学び、マリンエンジニアを育成します。
 学んだ技術を活かして、漁業士を悩ませるヒトデを駆除したり、駅などに設置するベンチの作成、そしてグランド整備用のトンボを作成し近隣の中学校へ寄贈しました。
ダイビング実習 熔接実習
 
< 海洋資源科 >
○ 栽培環境コース
 栽培漁業や水産生物資源の管理、それらを取り巻く海洋環境についての知識と技術の習得を基本とし、豊かな海づくりに幅広く対応できる人材を育成します。
 ヒラメ、キジハタ等の養殖を行い、成長して大きくなると市場に出荷したり、アンテナショップで販売しています。キジハタは全国高校で初めて種苗生産にも成功しています。
 また平成19年度からは近畿大学と連携しトラフグの陸上養殖も開始しました。
屋内水槽 トラフグの歯切り作業
 
○ 食品経済コース
 水産食品の製造、品質管理、安全管理に関する基礎的な知識と技術の習得を基本とし、情報処理技術を活用し食品の加工・流通を合理的に行う人材を育成します。
 かまぼこ、てんぷら、ジャム、新巻鮭等の実習製品を学校祭やアンテナショップで販売し、接客マナー等の実践力を磨いています。また新たな製品開発にも取り組んでいます。
新巻鮭生産実習 食品加工実習
 
< 学校風景 >
学校桟橋 ナホトカへの国際航海実習出航
 
水深10mのダイビングプール 採卵用の水槽
 
測量実習 学校祭のクラス対抗カッターレース