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資      料

 
 
1 現代社会におけるスポーツの意義   
 
(1)社会の変化とわたしたちの健康・体力   
 今日、わたしたちを取り巻く生活環境は、日々大きく変化しています。利便性の向上、情報化社会の進展、労働形態の変化などにより便利で快適な生活ができるようになった反面、それらのことは運動不足やストレスの増加につながり、人々の健康を脅かしています。
 また、自由時間の増大や高齢化の進展は、明るく健康な生活への意識・関心を高め、人々は以前にも増して、健康で明るく豊かな生活を強く求めるようになってきました。
 
 子どもたちにおいては、学校週5日制の完全実施により、自由時間が増大したにもかかわらず、体を動かす機会の減少や生活習慣の乱れから、体格の向上に相反して、体力・運動能力が低下しているという現状が明らかになりました。
 体力は、子どもたちが豊かな人間性を培い、自ら学び、自ら考える、といった「生きる力」を身に付ける上で、極めて重要な要素であり、体力の向上は、次代を担う子 どもたちの心身の健全な発育・発達のため、社会全体で取り組まなければならない大きな課題です。
 
 また、65歳以上の高齢人口の比率を示す高齢化率は年々高まっており、京都府においては、平成7年に15%であったものが、平成22年には22%に上昇することが予測されています。
 
 これら多くの課題を抱える現代社会において、わたしたちが、それぞれの年齢や体力、目的に応じて、主体的にスポーツに親しむことは、明るく元気にいきいきとした生活を送る上で、極めて大きな意義を持っているものと考えられます。
 
 
(2)スポーツの持つ意義・効果        
 わたしたちは、スポーツに親しむことによって、体を動かすという人間の本源的な欲求の充足を図るとともに爽快感・達成感・他者との連帯感等、精神的な充足も図り、 更には、体力の向上・ストレスの発散・生活習慣病の予防など、心身両面にわたる健康の保持増進に大きな効果を得ています。
 
 また、スポーツには、人間の可能性の極限を追求する営みという意義もあり、競技スポーツに打ち込む選手のひたむきな姿や高い技術は、人々のスポーツへの関心を高め、夢や感動を与えるなど、活力ある健全な社会の形成にも大きく貢献するものです。
 その他、スポーツの持つ社会的意義を整理すると、次の視点が考えられます。
 
@ 青少年の健全育成
 スポーツは、青少年の心身の健全な発達を促し、特に自己責任、克己心やフェアプレーの精神を培うとともに、仲間や指導者との交流を通じて、青少年のコミュニケーション能力を育成し、豊かな心と他人に対する思いやりの心を育みます。
 また、様々な要因による子どもたちの心身のストレスの解消にもつながり、多様な価値観を認めあう機会を与えるなど、青少年の健全育成になくてはならないものです。
 
A 地域コミュニティの醸成
 スポーツを通じて地域の人々が交流を深めていくことは、住民相互の新たな連携を促進するとともに、住民が1つの目標に向かい、ともに努力し達成感を味わうことや、地域に誇りと愛着を感じることなどにより、地域の一体感や活力の醸成につながります。
 人間関係の希薄化などの問題を抱えている地域社会の再生にもつながるなど、地域における連帯感の醸成に大きな効果があります。
 
B 経済発展への寄与
 スポーツを振興することは、スポーツ産業の広がりと、それに伴う雇用創出等の経済的効果を生み、世の中の経済発展に寄与するとともに、人々の心身両面にわたる健康の保持増進に大きく貢献し、医療費節減の効果等が期待されるなど、経済発展にも寄与します。
 
C 国際友好・親善への貢献
 スポーツは世界共通の文化の一つであり、言語や生活習慣の違いを超え、同一のルールのもとで互いに競うことや、サポーターとしてささえることなどにより、世界の人々との相互理解や認識を一層深めることができるなど、国際的な友好と親善に貢献します。
 
 
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