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令和4年度1学期始業式式辞

 

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 令和4年度第1学期が始まりました。新たな第1歩を踏み出す準備はできているでしょうか。学校生活にとって、今日の始業式は、ちょうど1年の始まりにあたります。1年後、5年後、10年後、こうなっていたいと思う自分を想像して、今の自分は、何に取組む必要があるのかを考えてください。  

 今年度、皆さんに求めていきたいのは、自分の夢や目標を実現するために、何をどのように取組んでいけばよいのかを自分で考える力と行動力です。  

 東宇治高校の教育目標は、「みらいを明るくできる人」の育成です。皆さんは、「みらいを明るくできる人」とはどんな人だと思いますか。東宇治高校の教職員は、それを、「自主性を基盤に社会と関わり、課題を解決しようとする人」と考えています。  

 では、自主性を身につけるためには、何が必要でしょうか。  

 私は、生徒の皆さんが、目標に向かって、今、何をしなければならないかを自分で考え、他の人たちと意見を出し合い、一人一人が責任を持って行動するトレーニングをする機会を多く持つことだと思います。  

 自主性に任せることは、放任することとは全く違います。生徒の皆さんが自主性を身につけるために、授業や学校行事、部活動などの取組みで、私たち教職員は、皆さんの力を引き出す手助けをしていきます。よりよい学校づくりをするために共に考え、行動していきましょう。  

 私たちは、生きていく中で、自分の思いどおりにならないことがあります。むしろ思いどおりにならないことのほうが多くあるのではないでしょうか。そんなときほど、他の人をうらやましく思ったり、他のものに八つ当たりしたりして、できなかった結果に至るまでの過程を省みようとせず、「運が悪かっただけだ」と自分に言い聞かせたりします。  

 2ヶ月前に行われた冬季オリンピックの女子カーリング競技で見事、銀メダルを獲得した日本チームの吉田知那美さんは、日本代表に選ばれる前に「運について」というテーマで、自分の考えをSNSで示されています。彼女は、「運は誰でも持てる力ではなく、どの大会でも、一人か二人、何を投げさせても決まる、何をしても良い方に向かう特別な人が持てる力で、高いカーリングスキルと信念、戦う恐怖心を上回る高揚感と、自分が取り組んできた努力へのゆるぎない自信が揃っている人に訪れる最後の力だと認識しています。」とおっしゃっています。  

 結果ばかり求めて、それが出る前の過程をおろそかにしていないか。自分で自信が持てるほどの努力を本当にしているのか。吉田さんの言葉は、今の自分自身を振り返り、努力し続けることの大切さを教えてくれる言葉です。  

 今日の午後には、入学式を行い、新入生を迎えます。2年生は、学校での中心的存在として、3年生は最終学年として、希望する進路と自分の夢の実現を目指して、ともに東宇治高校の、良き先輩として新入生を迎えてほしいと思います。  

 学校の主体である、皆さん一人一人が、充実した高校生活を送ることを願い、令和4年度第1学期始業式の式辞とします。

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