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ポイント3 「個人内評価の工夫」

  児童生徒一人一人のよい点や可能性、進歩の状況などを積極的に評価することは、これまでと同様重要である。 (中略)  
  このような自ら学ぶ意欲や問題解決の能力、個性の伸長などに資するよう、個人内評価(児童生徒ごとのよい点や可能性、進歩の状況などの評価)を工夫することも大切である。
 その際、児童生徒を励ましたり、努力を支援したりする観点に立って、児童生徒の進歩を促したり、努力を要する点を伝えたりすることにも配慮する必要がある。
    教育課程審議会答申 平成12年12月4日 
    第2章 第2節 2−(3)「目標に準拠した評価及び個人内評価の重視」

   

「生きる力」は全人的な力であり子どもの成長の状況を総合的にとらえることが大切です。
通知表の所見欄などに個人として優れている点、長所をとらえ積極的に記入することが重要です。



☆優れている点、長所のとらえ方

1つの教科・領域・観点などで学期ごとの進歩の状況をとらえる
       作文・計算力などで、前学期と比較して伸びた要素をとらえる。
いくつかの教科の場面を比較してよい点をとらえる
       ある教科は他の教科に比べて優れている。
多様な側面のよい面をとらえる
       導入の際に意欲的に取り組む、絵やイラストなどを使ってまとめる
      活動が得意など、部分的なよさをとらえる。
今後の可能性をとらえる
       よく努力していること、伸びる可能性をとらえる。

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ポイント4 「指導と評価の一体」

☆日常的な指導における「指導と評価の一体化」

年間指導計画、単元指導計画、週案、学習指導案
学習指導
モニタリング−−−−反応・様子の観察
修正、言い換え、反復、再度の指導
 一般に教師は、日々の授業の中で指導しながら、児童の表情・反応・様子・動きを観察し、指導が行き届いたと判断したなら次に進み、不十分であると感じたときには、修正したり、前に戻ってもう一度指導するなどの手だてをします。
 計画的に行う場合と授業の流れの中で行う場合もありますが、教師は日常的に
    計画(PLAN)、実践(DO)、評価(CHECK)、行動( ACTION)
のサイクルを繰り返しながら指導を行っています。
このように、教師は常に何らかの評価をしながら児童を指導しています。そして、児童の評価を自身の指導の評価として受け止め次の指導に生かそうとしています。日常的な指導における「指導と評価の一体化」が図られているといえます。


  ☆意図的な「指導と評価の一体化」の推進

年間の指導と評価の計画、単元の指導と評価の計画
学習指導
児童にとっての評価 教師にとっての評価
一人一人のよさや可能性を積極的に評価し、豊かな自己実現に役立つようにする。 指導計画や指導方法、教材、学習活動等を振り返り、よりよい指導に役立てるようにする。
自らの学習状況に気づき自分を見つめ直すきっかけとなり、その後の学習の充実や発達を促すという意義がある。
  ・意欲的に取り組めたか
  ・学習内容の理解の深まりはどうか
  ・どこでつまずいたか
  ・つまずきの原因は何か
児童のつまずきを発見し、それを克服・改善するためにどのように指導していけばよいかを明らかにする教育改善の方法として
  ・指導方法は適切か ・教材・教具は工夫されていたか
  ・具体の評価規準は適正か
  ・評価方法は適切か
発展的な学習・補充的な学習 次時に生かす
発展的な学習
  ・基礎・基本のより確実な定着
  ・自ら学び、考える力の育成
  ・学ぶ楽しさと充実感の感得
補充的な学習
  ・同一問題での繰り返し学習
  ・類似問題での繰り返し学習
  ・別の場面、方法での学び直し
  つまずきの内容、場所を確かめ、原因を分析し、指導時間、重点の置き方、繰り返し指導など、指導方法の工夫
 発展的な学習、補充的な学習と関連させながら、基礎・基本の確実な定着
次単元に生かす・次年度に生かす

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ポイント5 「児童や保護者への説明」

 小学校は、当該小学校の教育活動その他の学校運営の状況について、保護者等に対 して積極的に情報提供するものとする。      「小学校設置基準」 平成14年3月29日 第1章第3条
 目標に準拠した評価を充実させる上では、各学校における評価の根拠が明確で信頼 でき、保護者や児童生徒に説明できるものであることが重要である。  教育課程審議会答申 平成12年12月4日 第1章 第2節5−(1)
児童生徒はもとより、保護者や地域の人々に指導と評価に関する情報を提供することは、評価に対する信頼性を高めるばかりでなく、各教師間の評価に関する共通認識を深めることにつながります。
★年度の初めの説明のポイント
   学校でどのような児童を育てようとしているのか。
   児童にどのような資質や能力を身に付けさせようとしているのか。   
   どのような計画と方法で指導しようとしているのか。   
   家庭や地域とどのように連携していきたいのか。
★個人懇談等学習の成果を説明する際のポイント   
   実際の授業でどのような方法で指導したのか。   
   評価の観点、評価方法、評価規準をどのように設定していたのか。   
   児童の学習への取組の様子と学習目標の達成状況はどうか。   
   学習の成果と課題は何か。 今後の改善点は何か。

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ポイント6 「評価方法の工夫」


*教科の特性や観点の趣旨にふさわしい評価の方法を適切に選択し、組み合わせるなどの工夫が大切である。


評価方法 具体的な評価方法 評価のポイント 関心
意欲
態度
思考
判断
技能
表現
知識
理解
観察法 授業中の児童の活動状況を観察し、表情・身振り・行動・発言・つぶやき・ささやきなどを記録する。
 自由記述法 (座席表、記録簿等に
         具体的な姿を記入する。 )
 チェックリスト法(記録用のチェックリスト
         の作成)
・素早く記録できるよう、観察カードや座席表を工夫する。
・観察する視点を絞って(重点化して)記録する
・「関心・意欲・態度」「思考・判断」で用いられることが多い。
作品法 児童の学習の成果である各種の作品を基に評価する。
 作文・レポート・ワークシート
 ノ ート・プリント・絵・壁新聞
 など
・学習後じっくり分析して評価できる。
・コメントなどを記述させることにより、評価の精度を高めることができる。
テスト法 学習の成果を小テストや単元末テスト等のペーパーテストで評価する。
客観的テスト(知識・理解の評価に適している。)
論文式テスト(思考力や表現力等を評価できる。)
・採点に主観が入りにくい。
・知識・理解の評価には適しているが、思考・判断の評価をする場合は、出題の仕方を工夫しなければならない。
ポートフォリオ評価 一人一人の学習活動や作品などを長期にわたって計画的に保存し評価する。 自己評価カード・感想文・日記・作文・写真・絵・カセットテープ・イメージマップ・イラストなど ・学習状況を多面的に評価できる。
・児童が、日常的な学習の取組を自己評価しやすい。
・総合的な学習の時間の評価などに適している。
学習者による評価
(自己評価)
自己評価カードなどで学習活動を振り返る。客観的に把握することをとおして、主体的な学習能力を身に付けることができる。 ・自らの学習を振り返り、新たな目標や課題をもって学習を進めようとする能力を伸ばすことにつながる。
学習者による評価
(相互評価)
お互いに学習活動を評価し合うことにより、互いの特性を認め合い、かかわり合いながら学習を深めることができる。 ・学び合い、教え合い、高め合おうとする、好ましい学習環境作りが大切である。
・教師の評価や自己評価と組み合わせて自己評価能力の高まりを図ることができる。


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